新潟医療福祉大学における将来計画の必要性
新潟医療福祉大学は2001年(平成13年)に創立され、開設時の学則で示された建学の精神は以下の通りです。
「本学は、教育基本法及び学校教育法の精神に基づき、広く保健・医療・福祉に関する専門の学芸を教授研究し、豊かな人間性と高潔な倫理性を涵養し、保健・医療・福祉に関する指導的人材の養成を目指し、もって学術文化の発展に寄与し、人類の福祉の向上に貢献することを目的とする」
この学則で定められた精神と目的を、本学では「優れたQOLサポーターの育成」と表現しています。
学則に則った本学の基本理念は、(1)QOLを支える人材を育成する大学(2)地域社会のニーズに応える大学(3)国際社会に貢献する大学 の3項目です。
特に本学が重点課題とする教育においては、教育理念『医療福祉分野に対する社会的要請に応えるべく、豊かな人間性と高潔な倫理性に立脚し、高度な専門性に加えて他の専門領域をも横断的・融合的に理解し、研究し、実践し、教育する人材を養成する』を掲げ、その実現に向けて具体的な教育目標『保健・医療・福祉の3分野を統合的に考え、他のスタッフと協力しながらQOL(=いかによく生きるか)を総合的に考え、豊かなコミュニケーションで対象者のQOLを支える「QOLサポーター」を育成する』を設定しています。
また、開設時に本学の中長期目標が策定されており、中期目標では、「保健医療福祉分野の大学で日本一にする」、「学生数5,000名の大学を作る」、長期目標では、「本学を同分野の大学としてアジア一にする」と記載されています。本学は創立10年目にして、学生数が2,500名以上に達し、かつ医療福祉系の研究領域でも国際的に活躍する機会が増え、次第に海外から高い評価を受けつつあります。このような現実を目の当たりにして、本学が先に掲げた中長期目標に到達する道半ばであることが窺えます。建学の精神、基本理念にもとづいた所期の目標に到達するために、今までの目標・計画の達成度を踏まえた上で、新たな戦略的および戦術的視点から目標・計画の再構築を図らなければならないと考えます。そこで新たな長期的及び中期的目標と計画を策定すると共に、具体的な年次別アクションプランを提示させていただきます。
大学の理念・将来目標
新潟医療福祉大学は「優れたQOLサポーターの育成」を、全学の理念とする。この理念の実現のため、以下を将来目標とする。
1)長期目標(2010年~2020年):地域社会のニーズに応えるため、質が保証されたQOLサポーターとなる在学生5,000名の大学とする。
2)中期目標(2010年~2013年):質を保証するための大学組織作りと教育・研究機関の整備を行う。
質保証の要件として次の5項目を掲げる。
-
専門的知識と技術:
専攻する特定の学問分野における基本知識と技術を体系的に理解できる(論理的思考力)【Science】 -
チームワークとリーダーシップ:
他者と協調・協同して行動でき、かつ他者に方向性を示し、目標実現のために動員できる【Teamwork】 -
対象者のやる気を起こす:
対象者がQOLを意識して自発的行動を起こせるように、コミュニケーション力を用いて対象者を支援する【Empowerment】 -
問題解決力:
自ら課題を見つけ(課題発見力)、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決できる【Problem-solving】 -
自己の可能性を実現する力:
専門知識だけでなく一般教養、使命感、倫理観などを身につけることによって豊かな人間性を育てるとともに、ありのままの自己を見出し、社会の中で自分の可能性の実現に向けて努力できる【Self-realization】
以上まとめて“QOLサポーターとしての質を保証するための5つのステップ”(Five STEPS for qualified QOL-supporter)とする。(STEPS:Science,Teamwork,Empowerment,Ploblem-solving,and Self-realization)
3)“めんどうみのよい大学”
上記5項目を推進するに当たり、エンロールメント・マネジメント手法を用い、学部学生・大学院生だけでなく、卒業生も対象にして、優れたQOLサポーターとなるために必要な教育的及び学術的サービスを必要な時に必要なだけ受けられる大学を目指す。この一連のプロセスを“めんどうみのよい大学”(行動目標)と定義する。
将来計画の種類と期間
上記理念、将来目標を達成するために、10のドメインを設定し、以下の将来計画を策定
ドメイン
Ⅰ. 大学拡充計画の推進
Ⅱ. 入試情報の提供強化
Ⅲ. 教育内容の充実
Ⅳ. 学生支援の強化
Ⅴ. 教員の人材確保(FDを含む)
Ⅵ. 研究機能の充実
Ⅶ. 同窓会・生涯学習の支援
Ⅷ. 地域・産学連携の推進
Ⅸ. 国際交流の推進
Ⅹ. 組織マネジメント改革(SDを含む)
優れたQOLサポーターの5つの要件と各ドメインの役割









