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大学概要

学長メッセージ

平成29年度入学式式辞

平成29年4月3日 新潟医療福祉大学学長 山本正治

春が来ました。この春の良き日に新潟医療福祉大学の入学式を挙行できることを学長として大変うれしく思います。今年度の学部入学者は4学部12学科で1044名です。このたび新設された救急救命学科の55名もおられます。大学院入学者は、修士課程が39名、博士後期課程が10名となり、全体で1093名です。入学された皆さん、入学おめでとうございます。心から皆さんを歓迎します。保護者の皆さまにもお祝い申し上げます。ご子息・ご令嬢のご入学を心待ちにされていたこと思います。また本日はご来賓の方々にもご臨席いただいております。ありがとうございます。

さてこの度入学された皆さんには、アニメ映画「君の名は。」のお話をします。なぜこの映画かについては後半でお話しします。
この作品は昨年夏から大いに話題となりましたので、映画や小説で目にされた方も大勢いらっしゃると思います。“ネタばれ”を許して頂き、核心となる部分について説明をします。岐阜県飛騨の山奥に住む女子高生・三葉は、ある朝、目を覚ますと、3年先を生きる東京に暮らす男子高校生・瀧と入れ替わっています。入れ替わりを楽しみながら次第に打ち解ける2人でしたが、その入れ替わりは突然途絶えます。瀧は三葉の住む飛騨に向かいますが、ようやく辿り着いたその町は、3年前に彗星の破片が隕石となって直撃したことで消滅しており、三葉やその家族はすでに死亡していたことが判明します。再び三葉と入れ替わった瀧は、三葉と共に、隕石衝突から町のみんなを守るために奔走します。そして、隕石衝突から月日が流れたある日、入れ替わりのことも忘れた2人が再び出会い、「君の名は」とお互いの名前を尋ねるというストーリーです。

この物語は時空を超えた青春ラブストーリーとして描かれていますが、私は医療に携わる者としての視点から、この物語に違ったテーマがあることを感じています。それは「相手を思いやる」ということです。映画で描かれているタイムスリップは空想の世界の話ですが、自分の中に2つの人格が存在し、交互に入れ替わることがあることは事実です。自分の体に起こった異変について不安を抱え、その思いを理解されずにいる人がいます。映画の中で、瀧は三葉を助けるために自分ができることを考え行動しています。それは、入れ替わりを経験したことで三葉の思いを感じることができ、相手を思いやる気持ちを持てたからではないでしょうか。

そこで皆さんにお聞きします。皆さんが将来、保健・医療・福祉・スポーツ分野の専門職に就いた時、2人のような経験や想いを抱える人に出逢ったらどうしますか。新潟医療福祉大学は、皆さんがこのような人に出逢った時に、プロフェッショナルとしてその人の人生観や価値観を尊重して支援できる仕組みを準備しております。
それは本学の建学の精神である「優れたQOLサポーターの育成」にあります。優れたサポーターになるために必要な5つの要件をそれぞれの英語の頭文字を取り、STEPSという言葉でまとめています。ここでは「君の名は。」との関係で、STEPSの中のEについてのみ説明します。Eは「Empowerment」の頭文字です。意味は「他者にパワーを与えること」ですが、本学流に言えば「対象者を支援する力」です。対象者を支援する心構えを学ぶために、カリキュラムに教養科目や連携科目を用意しております。大学を卒業する時には人の多様な生き方を理解し、社会の一員として適切に対象者への支援ができるようになります。「君の名は。」に出てきた人物のような対象者に対しても、その人の人生観や価値観に配慮した支援する力を皆さんは身につけることができるのです。

いかがでしたでしょうか。高校時代に「君の名は。」を見た方も見なかった方も、ぜひ入学後、あらためて映画等で見ていただきたいと願っています。そして今度は本学学生の視点で、内容について友人と語り合ってみてください。大学院生の皆さんは今までに学んだ専門知識を活用して「君の名は。」に隠されたテーマを理解してください。将来より優れたQOLサポーターになるために、役立つと思います。
私たち教職員一同も、皆さんの抱えるあらゆる問題に対して、惜しみない支援をすることをお約束して、学長式辞とします。本日は誠におめでとうございます。

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