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2016年8月4日

「対人社会心理学に基づく 人間の表情」に関する研究

髙橋 直樹

医療情報管理学科 講師/ドクターズクラーク、メディカルクラーク、産業 カウンセラー、初級システムアドミニストレータ

■趣味:親孝行
■愛読書:表情分析入門
■座右の銘:一つの所に命を懸ける

研究を始めたきっかけ

小学生の頃に、夜空を見上げて「宇宙の果てには何があるのだろう?」と疑問を持ったことが、私の研究者としての原点です。中学生になると、「万物の根源とは何か?」「時間の始まりはいつか?」といった疑問になり、高校生になると、「そのような疑問を抱く自分自身とは何か?」「人間とは何か?」といった疑問になりました。このような過程を経て、大学では、人間とは何かという問題について科学的に研究する人間科学を専攻しました。また10代の頃に、自分が生まれてきたことには必ず何らかの理由があり、この世界に自分が生きた足あとを残すことが自分の使命ではないかと漠然と感じたことが、研究を始めるようになった動機です。

 

研究内容

全ての人間には「顔」があります。あなたや私といった個々の人間を識別する方法は様々ありますが、主に人間の顔によって、個人は特定されます。私は、人間の顔(特に表情)の社会的機能や役割について興味を持ち、人間の感情がどのように表情として表出されるか、人間は他者の表情からどのような感情を認識するかといったテーマについて研究しています。また、実際に対面してコミュニケーションを行う場面以外にも、パソコンやスマートフォンを用いたコミュニケーションにおける顔や表情(顔文字・絵文字)などの効果や、言葉以外の手段を用いたコミュニケーション(非言語コミュニケーション)全般について幅広く研究しています。

 

今後の展望

我々は、自分が感じた感情を相手に正しく伝達したり、相手の感情を正しく理解することにより、日常生活において円滑なコミュニケーションを営むことができます。これらは、一人でも多くの人間が幸福になるためのスキル(技能)といえるのではないでしょうか。また、感情の表出と認知に関する表情研究が、今後もさらに進めば、人間の感情を理解し、自分自身の感情を表現するコンピュータやロボットが誕生するかもしれません。単純に、人間の言語や行動を記憶するだけではなく、感情を持ったロボットが誕生すれば、あなたの家にもドラえもんが(便利な道具は持っていないかもしれませんが)やって来るかもしれませんね。

 

高校生へのメッセージ

9月のオープンキャンパスの模擬講義では、今まで高校生の皆様が受けたことが無いような授業を展開します。
新しい知の世界へと皆様をご案内しますので、ぜひ9月オープンキャンパスの模擬講義に参加していただければ幸いです。