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「福祉」と「農業」が豊かに連携するための工夫

原口 彩子

社会福祉学科 講師/精神保健福祉士、臨床心理士

■趣味:マラソン、畑仕事、酒のアテづくり
■愛読書:『剣客商売』池波正太郎、『ONE PIECE』尾田栄一郎、『陰翳礼讃』谷崎潤一郎
■座右の銘:人を笑うより笑われたい

研究を始めたきっかけ

20代は雑誌の編集者として、多くの住まい・庭・商業施設の取材をし、たくさんの“暮らしに関する考え方”をインタビューしました。中でも花や野菜に囲まれてつましく暮らす人々の穏やかな生き方に強く心を揺さぶられました。一方で、身近な人々が精神障害を得ることで不本意な環境に身を置かざるを得なくなり、著しく生きる希望を失っていく現状を目の当たりにもしてきました。心の病を得てなおいっそう幸せを感じられるような営み、居場所を作りたいとの思いから、故郷新潟に戻り、一から農業と福祉の連携を勉強したいと思いました。

 

研究内容

散歩すると雑草だらけの農地が点々とあるのに気づきます。農業は生きるための根幹となる産業でありながら、その担い手が減り続けています。つらい、汚い、もうからないというマイナスイメージも正直ありますね。
一方障害をもつ方、ご高齢の方が生きがいを感じながら働く場はどんどんと広がってほしい。その両者を結び付けて、しかも皆さんのような若者も魅力を感じる農産業があったらいいと思いませんか。楽しくて、おしゃれで、そこそこもうかるしくみ、誰も拒まず、差別や偏見について話し合える“集い畑”を学生たちと考えています。

 

今後の展望

新潟市の西区に実験農園があり、地域活動支援センターの利用者や地域の方々、学生たちと畑を作っています。小さなビニールハウスが拠点となっており、そこは苗を育てる場でありながら、話し合いの場でもあります。野良仕事の工夫から日々の生活の悩みごと・病気のこと・・・など、なんでも語り合う“集い畑”です。ゼミもするし、“クリパ”もするし、いつか不眠症の人々と一緒に“オールナイトカフェ”をしようとも考えています。荒れ放題の農地が農福連携の合言葉のもとによみがえり、地域の集いの場として再生されたらと夢見ています。

 

高校生へのメッセージ

福祉の専門家は、人の話を「聴く」専門家でもあります。日常だれでも行う「聴く」ことですが、職業としてこの技術を使うためには訓練が必要です。何をどうやって聴くのか、大好きな漫画、「ONE PIECE」をヒントにご紹介します。

 

 

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