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各種解析装置を用いた上肢運動機能の解明

藤目 智博

作業療法学科 講師/作業療法士

■趣味:DIY
■愛読書:覚悟の磨き方 超訳 吉田松陰、無駄に生きるな熱く死ね
■座右の銘:諸行無常

研究を始めたきっかけ

私は10年以上病院で勤務し、主に手の外傷患者様に作業療法を行っていました。日々の診療の中で、「ここが痛い」「これができない」など、様々な訴えが聞かれました。手の機能はとても複雑であるため、頭の中で患者様の体の中を想像しながら創意工夫を行っていましたが、「自分の想像は正しいのだろうか」「実際に体の中が見えたらどんなに楽だろう」などとよく考えていました。患者様をよく知り、より効果的な治療を行うためには、想像の中ではなく、実際に計測・解析する必要があると考えたことが、研究を始めたきっかけです。

 

研究内容

「手」は人間の体の中でも特に複雑な部位で、様々な表情を持っています。「重量物を運ぶ」「針に糸を通す」「手を繋ぐ」「拍手をする」など、動作の中でたくさんの筋肉が複数の関節を動かし、時に力強く、時に繊細にコントロールされています。“手の力=握力”と想像するかもしれませんが、手の機能はもっと複雑なのです。なぜ指の関節は連動して動くのか、なぜ手首を曲げると握力が低下するのか、このような小さな疑問を一つひとつ解明するために、様々な装置を用いて調査しています。

 

今後の展望

手を動かすための筋肉は、一見小さく頼りないですが、一つの筋肉に複数の機能を兼ね備えていたり、他の筋肉と組み合わせることで様々な運動を可能にしたりしています。私の研究では、手の外傷患者様に対する効果的なリハビリテーション法の開発を目標にしています。人間が本来持っている「手」の機能を明らかにすることで、力を発揮しやすい姿勢や筋肉・関節の障害が手の機能に与える影響などを解明し、後遺症に悩まされる人が一人でも多く減ることを願っています。

 

高校生へのメッセージ

「手」は生活に密着した体の部位で、常に目の前にあるにも関わらず、その巧みさは意外と気づかれません。オープンキャンパスで、私の研究で使用している装置を用いて手の不思議な能力に触れ、「人間と手」「手と生活」の関わりを感じてください。

 

 

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