4

全走行過程を対象としたスポーツ義足走行評価システムの開発

髙橋 素彦

義肢装具自立支援学科 講師/義肢装具士、一級義肢製作技能士

■趣味:Bag製作
■愛読書:池井戸潤の小説、仕事の哲学:ドラッカー名言集
■座右の銘:準備で9割決まる

研究を始めたきっかけ

私が臨床に携わっていた頃、左右の足の大きさが違う男の子と出会いました。それまでその男の子は、靴の中敷きと左右の足の長さを調整するための靴底を厚くした装具を使っていました。ある時、お父さんから「スノーボードをするようになり、ブーツとビンディングを2足づつ購入、しかもバランスも悪くてね。」と…。その時私は、日常生活だけに目を向けてしまった結果、スポーツを楽しむということを制限をしていたのだと痛感しました。その後、日常からスポーツまで可能な装具を製作したことがきっかけで、現在のスポーツに関する研究を始めました。

 

研究内容

義足は、人体と機械の融合であり、走行においてはその相乗効果がパフォーマンスを決定します。いくら身体状況が優れていても、義足のパーツや細かな設定が合っていなくては、パフォーマンスを低下させるだけではなく、転倒やケガのリスクが高まります。また、義足の設定においては、高速で運動する走者の動作を捉える技術が義肢装具士には求められます。そこで私は、モーションセンサ―を使用して、身体の動きとパーツの状態を可視化し、義足走行の評価・支援を行う計測システムの構築を目指しています。

 

今後の展望

2020年に開催する東京オリンピック・パラリンピックの影響もあり、障害者スポーツに用いられる道具に関する研究開発が日本においても急速に進んでいます。しかし、優れたパーツが開発されても、その特徴を知り、走者に合ったパーツ選択と設定を行う義肢装具士の技術が伴わなければなりません。走者とトレーナーや義肢装具士などの関連スタッフの共通情報として、現在研究している「義足走行の評価システム」がパフォーマンスの向上に貢献できれば最高ですね。

 

高校生へのメッセージ

義肢装具士は、まだまだ知名度の低い専門職です。9月のオープンキャンパスではその魅力をより知っていただけるプログラムを企画しています。また模擬講義では、実際のモーションセンサーを体験してもらえます!お待ちしております!

 

 

動画で見る