義肢装具士(国家資格)

手足を失った人などに対して、「医学」と「工学」の知識を併せ持ち、ものづくりでリハビリのサポートを行う専門家。

義肢装具士の仕事

義肢装具士イメージ

事故や病気により手足を失った人に対して、その形態や機能を復元するために使用する「義肢(義手・義足)」や、身体の機能の障害を軽減するために使用するコルセットなどの「装具」を製作し、患者様の身体に適合させます。「医学」の知識と「工学」の知識を併せ持ち、患者様一人ひとりにあった「ものづくり」で人々が自立した生活を送れるよう、サポートします。

義肢装具士になるには

国家試験に合格すると免許が与えられます。国家試験の受験資格を得るには次のような方法があります。

  • 1、高校卒業後、義肢装具士養成所において3年以上の必要な知識及び技能を修得した者
  • 2、大学または短大で1年以上(高専は4年以上)学び指定科目を履修した後、義肢装具士養成施設で2年以上義肢装具士としての必要な知識及び技能を修得した者
  • 3、職業能力開発促進法に基づく義肢及び装具の製作の技能検定に合格し、3年以上義肢装具士として必要な知識及び技能を学んだ者

主な活躍の場

  • 義肢装具製作会社
  • 病院・リハビリテーションセンター
  • 福祉用具・機器関連企業
  • 車いす関連企業
  • 福祉住環境関連企業
  • 靴関連企業

資格取得者よりも求人数が多い状況が続いています。

現在、毎年200名程度の義肢装具士が誕生していますが、資格取得者は、わずか5,000人弱しかおらず、圧倒的に数が不足しています。そのため、資格取得者よりも求人数が上回る状況で、養成校の多くでほぼ100%の就職率を達成しています。さらに近年では、高齢化にともないリハビリテーション施設やリハビリ機器メーカー、福祉用具・機器関連企業など、自立支援分野での活躍も期待されています。

義肢装具士はこんな人にオススメ!

工学分野に興味がある!

義肢装具士の行う「ものづくり」において、工学に関わる知識や技術は欠かせません。そのため、工学分野を学びたい方、興味がある方にオススメです。さらに機械工学や福祉工学など、工学分野を深く学び、それを将来に活かすことができます。

美術・造形が好き!

義肢装具士は、義手・義足を石膏で身体の形を再現した石膏モデルをもとに製作します。あなたの美術・造形センスを義手や義足の製作に活かすことができます。美術や造形に興味のある方にオススメです。

ものづくりで医療分野に貢献したい!

義肢装具士は、治療や身体機能の目的に合わせた義肢や装具のデザインから、製作・適合までのすべての工程に携わります。そのため、医療分野に貢献したいという思いがあり、ものづくりが好きな方にはオススメです。

スポーツを支えたい!

義肢装具士は、アスリートを足元からサポートします。競技の種目や身体の特徴に応じたスポーツ用義足やインソール(スポーツシューズの中敷き)の製作も行うことができます。

文系でもOK!

実は現在活躍している多くの義肢装具士が文系出身です。製作だけでなく、義肢装具製作会社の営業として活躍する義肢装具士も多くいるため、文系・理系を問わず、あなたの得意が活かせます。