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【臨床技術学科】臨床技術学科2期生 渡辺俊哉さんと小松靖枝さんの卒業研究が『Clinical Engineering』に掲載されました!

臨床技術学科を今年卒業した2期生の渡辺俊哉さんと小松靖枝さんの卒業研究が『Clinical Engineering Vol.27 No.7』に掲載されました。

この論文は、「養成施設卒業研究誌上コンペ2016」と題し全国の養成校応募の中から、厳しい審査の結果選出され掲載されました。研究題目は「ブタ肺を用いた強制換気が与える影響の評価システムの構築」です。

渡辺俊哉さんと小松靖枝さんは髙橋ゼミに所属しており、「研究は大変ですが何度も協力してくれたゼミメンバーや外部の関係施設など、たくさんの人の協力があったおかげで論文まで完成させることができました。感謝の気持ちを忘れずにこれからも、研究を続けていきたいです。」と言っています。

以下に研究概要を記載します。

【はじめに】
人工呼吸器の欠点として、最高気道内圧の過剰な上昇に伴う圧外傷が知られている。最高気道内圧の過剰な上昇は、気胸や縦隔気腫などのリスクを高めることが重大な問題となっているが、治療中における人体の肺の状態を臨床現場で定量的かつ同一条件で評価することは困難である。

【目的】
人工呼吸器が与える影響について、ブタ肺を用いた評価システムを構築し定量的に評価できるか検討した。

【方法】
生きたブタから取り除いた両肺と気管に人工呼吸器回路を接続し、一回換気量500、1000mLで換気を行った。この時の換気量及び気道内圧の経時的変化、ブタ肺の外観と組織学的変化を記録した。

【結果】
一回換気量500 mLの設定では、換気開始から1時間で449 mL、20時間で428 mL、40時間で424 mLを示した。一回換気量1000 mLの設定では、換気開始から1時間で876 mL、20時間で670 mL、40時間で411 mLを示した。また、組織標本では人工呼吸器関連性肺損傷の所見が認められた。

【結語】
ブタ肺を用いた評価システムは、人工呼吸器の与える影響を評価するシステムとして有効であることが示唆された。

>>臨床技術学科の詳細はこちら
http://www.nuhw.ac.jp/faculty/medical/mt/

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