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【医療情報管理学科】齋藤翔太助教らの研究論文が国際学術誌「The European Journal of Health Economics」に掲載されました。

医療情報管理学科の齋藤翔太助教と新潟大学の研究チームによる研究成果が国際学術誌「The European Journal of Health Economics」に掲載されました。

Saito S, Azumi M, Muneoka Y, et al. Cost-effectiveness of combined serum anti-Helicobacter pylori IgG antibody and serum pepsinogen concentrations for screening for gastric cancer risk in Japan. The European Journal of Health Economics. 2017 (In press)
URL: https://link.springer.com/article/10.1007/s10198-017-0901-y


要旨:
日本では2014年から胃内視鏡検査が従来のX線検診に加えて積極的な胃癌検診方法として推奨されました。また、ヘリコバクター・ピロリ菌感染の有無と血清ペプシノゲン検査による胃粘膜萎縮度を組み合わせることによって胃癌の発症リスクを4段階に分け、リスクが高い集団ほど胃内視鏡検診の頻度を高くする検診を実施するリスク層別化検診が提唱されています。
本研究ではリスク層別化を取り入れた胃癌検診の医療経済効果の将来予測を数理モデルによって推定しました。検診対象集団に対してリスク層別化検診を導入することによって従来と同じ程度の効果を維持しつつ、長期的な検診費用と胃癌関連医療費を削減できる可能性が高いことが示唆されました。
日本の胃癌の発症率は諸外国と比較して非常に高く、発症予防と検診による早期発見に力を注ぐべき消化器疾患の1つとされています。近年ではヘリコバクター・ピロリ菌が胃癌の発症に関連することが明らかになっており、除菌による胃癌の発症予防とリスクの高い対象者へ集中的に精度の高いサーベイランスを行う検診方法の有用性が医療経済的な観点から示されました。

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http://www.nuhw.ac.jp/faculty/informatics/hi/



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