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【理学療法学科】日本心臓リハビリテーション学会 第4回関東甲信越支部地方会 参加報告

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2019年9月21日(土)に朱鷺メッセで、日本心臓リハビリテーション学会第4回関東甲信越支部地方会が開催されました。本学理学療法学科の運動生理Labから教員の堀田講師に加えて、学部4年生の白山くん、浅見くん、酒井くん、高橋くんが口述で研究発表しました。学部生は自らが行った卒業研究を発表し、心臓リハビリテーションの専門家と活発かつ有意義な質疑応答をしていました。素晴らしい活躍です!

運動生理Labでは、学生も積極的な学会発表を行っています。

発表者名、演題タイトルは以下の通りです。

口述発表
堀田一樹、小島将、森下慎一郎、椿淳裕。近赤外分光法で得られた反応性充血の時定数は筋微小循環を反映する。

白山彰人、堀田一樹、伊藤有紀、佐藤大地、森下慎一郎、椿淳裕。自転車エルゴメーターを用いたペダリング運動時の姿勢の違いは上腕動脈血流量に影響する。

浅見崇之、堀田一樹、石井佑典、酒井渉、森下慎一郎、椿淳裕。片脚ペダリング運動中の非運動脚の母趾皮膚における温度と血流変化。

酒井渉、堀田一樹、浅見崇之、石井佑典、森下慎一郎、椿淳裕。片脚ペダリング運動中の非運動脚における大腿動脈血流変化。

高橋治憲、堀田一樹、橋本和哉、金井梨里、森下慎一郎、椿淳裕。健常成人の大腿動脈血流量は上肢クランク運動中に増加する。

発表者5名からのコメントです。

堀田一樹講師からのコメント:
骨格筋の毛細血管には赤血球が流れており、筋組織への酸素運搬に寄与しています。動物実験レベルでは骨格筋毛細血管の赤血球の血流を計測する技術が確立されていますが、ヒトでは直接的な計測法は存在しません。本研究は、近赤外分光法を用いた反応性充血を計測することで、骨格筋微小循環を定量的に評価できる可能性を示しました。今後、本手法が広く臨床応用に繋がることを期待して、研究を続けていきます。

白山彰人さん(学部4年生)からのコメント:
姿勢の違いが心血管応答に与える影響については数多くの先行研究で述べられています。本研究では、運動時の姿勢の違いが非活動肢である上腕動脈の血流に及ぼす影響について発表しました。本研究では、座位と比べて背臥位の自転車ペダリング運動時に上腕動脈血流量は有意に高値となることを示しました。初めての学会発表は緊張しましたが、他大学の先生方や病院で働く先生方の意見交換や発表を聞き、貴重な経験をすることができました。今後も積極的に学会発表を行っていきたいと考えています。

浅見崇之さん(学部4年生)からのコメント:
足部の皮膚灌流圧と皮膚温は末梢動脈疾患の診断や予後の推定に用いられています。運動療法は推奨されていますが、疼痛により運動への参加率が低いのが現状です。そこで、運動時に患者に不快感を与えず血流を増加させる運動処方の確立が必要だと考えました。そこで片脚漸増負荷運動時の非運動脚の皮膚温と皮膚血流の変化に着目し、実施した研究結果を発表しました。今後、非運動脚の皮膚血流を増加する運動様式について研究を進めていきたいと思います。初めての学会発表で緊張しましたが、自分で行った研究の成果を報告できて楽しかったです。また、臨床の先生方とディスカッションできてこれからの研究の意欲が湧きました。

酒井 渉さん(学部4年生)からのコメント:
近年、運動に参加していない非運動側において運動時に血流量が増加することが明らかになっています。本研究では片脚ペダリング運動時の非運動側である大腿動脈血流を超音波画像診断装置を用いて測定し、安静時と比較して運動中に有意に高値を示すことが明らかになりました。また、今回の学会発表が初めての経験であり、自分のこれまで行ってきた研究がゼミを越えて多くの先生方に見て頂いたこと、研究内容に関して多くの質問、意見を頂いたことが素直に嬉しく感じました。しかし、今回の発表で満足することなく臨床研究への第一歩と捉えて今後も臨床応用に繋がる研究活動を継続していきたいと思います。

高橋治憲さん(学部4年生)からのコメント:
末梢動脈疾患の主症状として、歩行に影響を与える間欠性跛行があります。トレッドミルやペダリング運動を行うことで症状は改善しますが、上肢クランク運動でも改善すると報告されています。しかし、なぜ上肢クランク運動で改善するのか不明です。我々は今回の研究で、上肢クランク運動中に浅大腿動脈血流量は安静時よりも増加することが明らかになりました。今後、上肢クランク運動が臨床応用に繋がることを期待し、研究を続けたいです。今回、初めて学会で口述発表を行いました。緊張しましたが、学会で研究成果を発表でき貴重な経験を得ることができて良かったです。

写真上から
・白山君
・浅見君
・酒井君
・高橋君



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