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【理学療法学科】16期生 八幡薫さんの遅発性筋痛に対するストレッチングの効果を検証した研究が「体力科学」に採択されました!

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八幡薫さん(理学療法学科16期生、応用理学療法Lab所属)が卒業研究として行っていた遅発性筋痛に対するストレッチングの効果を検証した研究が「体力科学」に採択されました。

この研究では、特にスポーツ分野で困る遅発性筋痛による様々な症状について、①1人でも出来て②より症状を軽減できる方法はないか?ということに着目した研究です。学部在学中に論文が採択される快挙ですので、今後の活躍も期待しています。
詳しい研究の説明は以下の通りです。

研究内容の概要:
近年、伸張性(遠心性)収縮といった筋発揮を行いながら伸張されていく筋収縮様式の筋力増強効果をはじめとしたポジティブな影響が注目されている中で、遅発性筋痛(いわゆる、筋肉痛)と呼ばれる症状を引き起こすことが問題視されています。
これに対して、多くのストレッチング研究が行われてきた中で、筋を伸ばした上で収縮を行う方法(Hold relax stretching)が筋肉痛やそれに付随するこわばりの軽減、また筋力の低下に効果的であると証明されてきました。
しかし、問題点は1人では実施困難な点でした。
これに対して正常な筋を対象とした研究では、筋を伸ばさずに収縮を行う方法(modified PNF stretching)が、1人で実施可能である上に、Hold relax stretchingと同等の効果があることが報告されています。
我々はこのストレッチング方法の有用性に着目し、筋肉痛に及ぼす影響を研究しました。
その結果、modified PNF stretchingはHold relax stretchingと同様に筋肉痛やそれに付随するこわばりを軽減し、筋力の低下を引き起こさないという結果になりました。

本研究成果のポイント:
① 遅発性筋痛が生じた状態でmodified PNF stretching介入を行った点

これまでの研究では正常な筋(遅発性筋痛を生じていない筋)に対するmodified PNF stretchingの効果や遅発性筋痛に対する他のストレッチング(Static stretchingやHold relax
stretching)の有用性が報告されている中で、今回の研究では初めて、modified PNF stretchingが遅発性筋痛を生じた筋に与える影響(ストレッチング中の収縮時痛、圧痛、ROM、筋力)を明らかにしました。
図に示すのが、ストレッチング中の痛み(左)とストレッチング前後の痛みです(右)。
2種類のストレッチングともにストレッチングを行うことで痛みは軽減できますが、2種類のストレッチングの間に効果の違いはありませんでした。
[図1]http://www.nuhw.ac.jp/topics/news/191008-5.pdf (19.0KB)

② modified PNF stretchingの効果をHold relax stretchingと比較した点

本研究で実施したストレッチング介入の様子です。
Hold relax stretching(HRS)では、最大伸張位(左図)で筋収縮を行い、modified PNF stretching(mPNF)では対象筋が短縮位にある解剖学的位置(右図)で収縮を行いました。
HRSでは筋肉を伸張位まで動かすために、パートナーのサポートが必要ですが、mPNFでは解剖学的位置で行うため、一人でも行える方法だと考えています。
[図2]http://www.nuhw.ac.jp/topics/news/191008-6.pdf (30.7KB)

>>八幡さんからのコメントはこちら
http://www.nuhw-pt.jp/2019/10/-hold-relax-stretching-modified-pnf-stretching20191004.html

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