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【理学療法学科】本間大介先生の論文が国際誌に掲載されました!

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本学科卒業生の本間大介先生(8期生卒、万代病院所属)の研究論文が国際誌「Acta Medica Okayama」に掲載されました!

本研究は変形性股関節症患者を対象とし、歩行時の体幹と骨盤の特徴的な動揺を分析し、有効な評価指標を検討しました。
その結果、Timed Up and Go test(TUG)が体幹、骨盤の運動方向と関連し、有効な評価指標である可能性が示唆されました。


【研究概要】
変形性股関節症患者は股関節の変形に伴い、体幹と骨盤の動揺が増加する特徴的な跛行を呈します。
跛行はQOLなどとも関連しており、改善が望まれることから客観的な評価が必要となりますが、有効かつ客観的な評価指標は明らかではありませんでした。
そのため、本研究は変形性股関節症患者の跛行を反映する有効な評価指標を明らかにすることを目的に行いました。
対象は変形性股関節症患者28名とし、歩行時の体幹と骨盤の動揺を3軸角加速度計を用いて測定し、関連する可能性がある身体機能、評価項目との関係を検討しました。
その結果、体幹と骨盤のすべての運動方向とTUGが関連することが明らかになりました。
この結果はTUGを素早く行うことができる対象は跛行が少ない可能性が示唆され、TUGの評価が跛行を反映する有効な評価指標となる可能性が考えられました。

【本間先生からのコメント】
本研究は変形性股関節症患者を対象とし、臨床現場にて実施した取り組みとなります。変形性股関節症患者にとって跛行の改善、歩きの改善は非常に重要な要素となり、臨床業務を取り組む中で跛行を評価可能な有効な指標は何かと疑問に思っていました。その疑問の一部ではありますが、解明に寄与する取り組みができ、また国際誌に受理していただいたことをとても嬉しく思います。今後も臨床の疑問を科学的に分析し、多くの方に還元できるよう取り組みたいと思います。
本研究はフランスベッドより助成を受け行われた取り組みの一部です。(20180530-FB22)
この場をお借りし、深謝いたします。

【本研究成果のポイント】
①変形性股関節症患者を対象に跛行を体幹と骨盤に着目し、3次元的に分析したこと

②関連する身体機能や臨床現場にて簡易的に評価可能な指標との関係を検討したこと

図1 3軸角加速度計の貼付部位
>>図1はこちら
http://www.nuhw.ac.jp/topics/news/2010281.pdf (14.9KB)
3軸角加速度計は体幹(第7頸椎棘突起上)、骨盤(両側の上後腸骨棘の中点)にそれぞれ貼付し、歩行時の加速度波形を測定し、歩行時の動揺を分析しました。

図2 股関節の筋力の測定肢位
>>図2はこちら
http://www.nuhw.ac.jp/topics/news/2010282.pdf (55.2KB)

【原著論文情報】
Homma D, Minato I, Imai N, Miyasaka D, Sakai Y, Horigome Y, Suzuki H, Shimada H, Dohmae Y & Endo N. (2020). Three-dimensional Evaluation of Abnormal Gait in Patients with Hip Osteoarthritis. Acta Medica Okayama, 74(5), 391-399.


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