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【理学療法学科】井上達朗講師らの研究結果から、食道がん患者の手術前の6分間の歩行距離が長期的な死亡と関係することが明らかになりました!

井上達朗講師(理学療法学科、運動生理Lab、運動機能医科学研究所)と近藤心 理学療法士(徳島大学病院、神戸大学大学院保健学研究科小野玲研究室)らの研究結果から、食道がん患者の手術前の6分間の歩行距離が長期的な死亡と関係することが明らかになりました。

[研究の概要]
食道がんの手術は大きな侵襲を伴い、手術前後の理学療法は重要です。
我々は、耐久性の評価として簡便に実施できる術前の6分間の歩行距離が、術後の長期的な死亡に与える影響を検討しました。その結果、術前の6分間歩行距離は長期的な全死亡及び無再発生存期間に影響を与えることを明らかにしました。

[近藤先生からのコメント]
6分間歩行テストは、簡便に実施可能であり、我々理学療法士にとって比較的なじみのある運動耐容能の評価であります。本研究ではその結果が食道がん術後の長期予後に関係することが明らかになりました。食道がんの手術は、術後の合併症や長期予後など、改善が期待されている点が多くあります。本研究の結果は、今後の食道がん治療に、理学療法が更に貢献できる可能性を示唆したものであると考えています。

[井上講師からのコメント]
本研究は、徳島大学病院、神戸大学大学院保健学研究科小野玲研究室との共同研究です。食道がん患者の術前の簡便な理学療法評価が長期的な予後に影響することを示した意義深い研究です。術前の理学療法評価、介入が重要であることが示唆されます。

[本研究のポイント]
1.術前の6分間の歩行距離は食道がん術後の長期的な死亡に影響する。

[原著論文情報]

Kondo, S., Inoue, T., Yoshida, T. et al. Impact of preoperative 6-minute walk distance on long-term prognosis after esophagectomy in patients with esophageal cancer. Esophagus (2021). https://doi.org/10.1007/s10388-021-00871-9



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