◆女性アスリートが抱える課題
女性アスリートが抱える女性特有の問題点として、「low energy availability(利用可能エネルギー不足)」 「無月経」「骨粗鬆症」があり、これらは「女性アスリートの三主徴」と呼ばれています。「女性アスリートの三主徴」は、継続的な激しい運動トレーニングが誘因となり、それぞれの発症が相互に関連し女性アスリートにとって重要な問題です。
◆スポーツ系学科を有する医療系総合大学 「新潟医療福祉大学」の強み
本学では2016年度よりアスリートサポート研究センターを設立し、スポーツドクター、理学療法士、管理栄養士、アスレティックトレーナー、スポーツカウンセラーなどが協同・連携するマルチサポート体制を構築して女性アスリートを支援しています。このようなサポートシステムは全国的にも珍しく、医療福祉系の総合大学である本学だからこそできる多職種連携チームによる支援体制と言えます。
本学では、令和2・3年度にスポーツ庁委託事業「女性アスリートの戦略的強化に向けた調査研究」の委託により、一次検診の役割として簡易的で非侵襲的に実施できる包括的な女性アスリート検診(月経関連・体組成・栄養・睡眠・骨密度・貧血・運動器機能・中枢神経機能)を開発しました(Edama M, Omori G. Peer J. 2021)。そして、新潟リハビリテーション病院スポーツ医学総合診療センターと協同・連携することで、二次検診の役割として女性アスリートの諸問題を早期発見・早期治療でき、さらに、医療スタッフとアスリートや指導者が密に連携を取りながら競技復帰を目指せる医科学支援体制を構築しています。