【視機能科学】視線情報を使った新しい斜視検査。多々良先生の研究が日本弱視斜視学会賞を受賞 - 新潟医療福祉大学 研究力

新潟医療福祉大学 研究力

2026.06.10

研究者 多々良 俊哉

【視機能科学】視線情報を使った新しい斜視検査。多々良先生の研究が日本弱視斜視学会賞を受賞

視線解析装置 (どこを見ているかがわかる装置) を応用した斜視検査に関する、視機能科学科の多々良 俊哉 講師の研究論文が、日本弱視斜視学会の廣石賞を受賞しました。本賞は斜視・弱視分野の発展に貢献する優れた研究論文に、日本弱視斜視学会より贈られる賞です。

【研究概要】
斜視を調べる検査は一般的に片眼を隠しながら進めます。そのため、隠している眼がどのように動き、止まるのかを観察することができませんでした。今回受賞した研究では、既存の視線解析装置に改良を加えることで、隠している眼の視線位置を経時的に記録する方法を開発しました。これによって、従来の斜視検査では評価が困難であった隠している方の眼がズレていくスピード、ズレが安定するまでの時間、さらにはズレた後に行き過ぎてから戻るような特異的な動きの程度などを算出できるようになりました。


※上が両眼をあけている時、下が片眼を隠した時。眼が外側にズレている様子がわかります。

【受賞した多々良先生からのコメント】
本論文で示した手法は従来の斜視検査に取って代わるものではなく、本論文の手法が今すぐに皆様の臨床に変化をもたらすことができるかというと、決してそうではないと思います。ただ、研究を論文として発表することの意義は、それを誰かが読んでくださり、いつかどこかで誰かの役に立つ可能性があるところにあると思います。本論文で示した指標が斜視学分野の発展に寄与し、さらには何らかの形で患者様のためになれば幸いです。

【論文情報】
Tatara S, et al. Quantitative analysis of ocular deviation under eye occlusion: a descriptive study using the ORTe EYENAC eye-tracking system. BMC Ophthalmology 25: 267, 2025.

【受賞名】
第46回日本弱視斜視学会賞 (廣石賞)

【研究者情報】
医療技術学部 視機能科学科
講師 多々良 俊哉(たたら しゅんや)

1. 弱視の患者は8歳頃までに治療を行わないと、生涯を通して正常な視力は得られないと言われています。私は3歳児健康診査における眼科健診を充実させることなどによって、弱視が早期発見できるよう研究を行っています。
2. スポーツと視覚の関係は評価方法や効果判定が統一されていません。視能訓練士の目線からこれを客観的に評価するための研究を行っています。