新潟医療福祉大学

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【医療情報管理学科】齋藤翔太助教らの研究論文が米国の国際医学誌「Clinical Therapeutics」に掲載されました。

医療情報管理学科の齋藤翔太助教と新潟大学の研究チームによる研究成果が米国の国際医学誌「Clinical Therapeutics」に掲載されました。概要は以下の通りです。

Saito S, Muneoka Y, Ishikawa T, Akazawa K.
Cost-Effectiveness of Paclitaxel + Ramucirumab Combination Therapy for Advanced Gastric Cancer Progressing After First-Line Chemotherapy in Japan. Clinical Therapeutics (Available online 27 November 2017)
URL: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0149291817310573

要旨:
2015年の日本胃癌学会ガイドライン委員会でパクリタキセルとラムシルマブによる併用療法が進行胃がんに対する二次治療の第一選択療法として推奨されました。ラムシルマブはがんの増殖に必要な毛細血管の成長に関わる血管内皮細胞増殖因子受容体を阻害することで抗がん作用を示す分子標的薬です。正常細胞への影響を抑えながら治療効果をあげられることで期待を集めていますが、従来の抗がん剤を遥かに上回る高額な薬価が医療経済的な問題として指摘されています。本研究では本邦における進行胃がんに対するパクリタキセルとラムシルマブによる併用療法の費用対効果の定量化を行いました。本研究結果からパクリタキセルとラムシルマブの併用療法は薬剤の費用対効果が他の臨床指標と同じように重要な指標となることが示されました。また、医療経済面を踏まえた薬剤の適切な使用基準や薬価設定の制度設計が必要であり、そこに社会がいくら費用をかけることができのるか本邦においても議論が必要であることが示唆されました。

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http://www.nuhw.ac.jp/faculty/informatics/hi/

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