研究の向こうに未来が見える。

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看護学科

研究の向こうに未来が見える。

教授

宇田 優子(ウダ ユウコ)

最終学歴 新潟医療福祉大学大学院
学位 博士(保健学)
保有資格 保健師、看護師
趣味 読書、生け花、温泉
愛読書 愛するということ(エーリッヒ・フロム)、時代小説
座右の銘 楽しむことを楽しむ

在宅療養者の
災害対処行動と
あきらめの気持ちに
関する研究

研究をはじめたきっかけ

2004年に発生した中越地震当時、私は新潟県の保健師として被災地の保健所に勤務しており、無我夢中で避難所の閉鎖・仮設住宅入居までの2か月間に渡り仕事をしました。災害看護研究は、1995年阪神・淡路大震災を契機に取り組まれていましたが、文献も少なく研究蓄積が薄い状況であることを知り、災害急性期だけではなく復旧・復興期の看護を研究したいと思いました。また、家庭訪問をしていた難病の患者さんが災害に対して無防備な状況も改善したいと考え、研究テーマとしました。

研究内容

被災経験のある在宅生活の難病の患者さんとご家族を対象にインタビュー調査を行い、「災害への対処をあきらめている対象」と「あきらめていない対象」それぞれの特徴を抽出して検討しています。また、それらの特徴はどのように関係しているかを研究グループで話し合い、患者さん・そのご家族の災害への備えが自分たちの力で成し遂げられるよう、その方法を考えています。研究は、難病患者会に協力いただきながら、実際に多くの患者さんと交流しながら行っています。

研究成果による貢献

日本は世界有数の地震多発国です。近年、気象変動によって豪雨による洪水や台風などの災害も毎年発生して、多くの方が亡くなっています。そんな中、本研究は、自然災害発生時に、病気を持ちながら自宅で生活している方や高齢で介護を必要とする方々の生命を守り、健康被害を最小限にすることにつながっています。

本研究の今後の展望

災害看護研究は、災害発生急性期の現場における救助活動と病院での看護師の体制づくり、避難所の支援、仮設住宅での支援、災害発生前の備えの時期など、「災害サイクル」の中で多様な取り組みがあります。また、看護師・保健師などの医療専門職だけではなく、福祉専門職などとの連携や、河川工事の理工関係、災害による被害弁済で法律関係との連携も生じることもあり、幅広い研究分野で今後発展していくと考えられます。

高校生へメッセージ

病気を持ちながら自宅で生活している方や高齢になり介護を必要としている方々の生命を守り、健康被害を最小限にするための災害看護を一緒に考えましょう。オープンキャンパスで待っています。