3/10 勉強会(ICCN予演会2)

【ICCN予演会】

担当:大西

タイトル:Modulation of somatosensory evoked magnetic fields by the inter-stimulus interval of interfering stimuli

要旨

  • 目的:本研究の目的は,正中神経刺激によるSEF波形が,刺激直前の連発刺激の刺激間隔(ISI)に影響を受けるのかを明らかにすることである.
  • 方法:健常成人男性14名を対象とし,306ch脳磁界計測装置を利用して右正中神経刺激時のSEFを計測した.刺激方法は,テスト刺激強度を100%運動閾値(MT),条件刺激強度を70%MTとして,a)3連発条件刺激(250ms_ISI)の500ms後にテスト刺激,b)3連発条件刺激(500ms_ISI)の500ms後にテスト刺激,c)3連発条件刺激(1000ms_ISI)の500ms後にテスト刺激,d)3連発条件刺激(500ms_ISI)の1000ms後にテスト刺激,e)テスト刺激のみを行う5条件とし,それぞれランダムに提示した.検出されたSEF波形からRoot Sum Square (RSS)を算出して比較した.
  • 結果:P35mは(a)条件および(b)条件においてコントロール条件(e)に比べて有意に減弱し,P60mは(a)(b)(c)(d)全ての条件において(e)条件より減弱した.
  • 結論:連続刺激のISIの変化に応じて,導出されるSEF波形が変動することが明らかになった.

担当:椿

タイトル:Changes in oxyhaemoglobin signal during cycle ergometer activity at moderate intensity: A near-infrared spectroscopy study

要旨

  • 目的:中強度での定常負荷運動中の酸素化ヘモグロビン信号(O2Hb)の変化を,頭皮血流(SBF)および平均血圧(MAP)とともに計測し,経時変化ならびに相関関係を明らかにすること.
  • 方法:安静4分,ウォームアップ4分の後,主運動として最高酸素摂取量の50%強度での自転車エルゴメータ駆動を20分間実施した.その後8分間の安静を含め,合計36分間の運動関連領域のO2Hbを計測した.同時にSBFおよびMAPを計測した.ピアソンの相関係数により,O2HbとSBF,O2HbとMAPの相関関係の強さを求めた.
  • 結果:O2Hbは主運動開始後8分にピークをとり,SBFは運動終了まで増加した.MAPは主運動開始後4分でピークを示した.O2Hbとの相関関係の強さは,主運動の前半10分でSBF r = 0.846 (p < 0.01),MAP r = 0.421 (p < 0.01),主運動の後半10分でSBF r = -0.257 (p < 0.05),MAP r = 0.376 (p <0.01)であった.
  • まとめ:強度での定常負荷運動中において,O2Hb,SBF,MAPの経時変化は異なっていた.O2Hbとの相関関係の強さは,運動を開始してからの時間によっても異なっていた.