8/25 勉強会

【研究報告】

担当:高林

タイトル:歩行速度の変化が足部内の運動学的因子および運動連鎖に与える影響

要旨

  • 目的:本研究は,足部内の動きを詳細に検証できる3DFOOT MODELを用いて,歩行速度の変化が足部内の運動連鎖に与える影響について検討した.
  • 方法:健常成人6名を対象に,走行,通常歩行,遅い歩行の3条件の課題動作を実施した.3DFOOT MODELにて足部を後足部,中足部,前足部の3セグメントに分け,セグメント角度を算出した.算出された角度に対し,相関係数を用いて運動連鎖を検証した.
  • 結果:速度の増加に伴い,後足部と中足部,中足部と前足部は強い相関係数を示した.
  • 結論:速度を増加させることにより,足部内では強い運動連鎖が生じることが明らかとなった.

 

【文献抄読】

担当:菅原

タイトル:The cortical activation pattern by a rehabilitation robotic hand: a functional NIRS study

要旨

  • 目的:外的刺激と大脳反応の相互関係を明らかにすることは神経生理学的にも,大脳に対してのリハビリテーションにおいても非常に重要である.本研究では,Rehabilitation robotic handを使用している際の大脳皮質活動を近赤外分光法(fNIRS)を用いて調査することとした.
  • 方法:10人の健常成人を対象に,右手に著者が作成したRehabilitation robotic handを装着し,全手指の屈曲-伸展他動運動を0.5 Hzの運動頻度で行った.他動運動中に一次感覚運動野,補足運動野,運動前野,前頭前野のoxy-Hb,deoxy-Hb,total-Hbの変化を算出した.
  • 結果:Rehabilitation robotic handでの他動運動中に,左一次感覚運動野,左補足運動野,左運動前野,左前頭前野のoxy-Hbとtotal-Hbが有意に増加した.
  • 結論:今回の研究より,Rehabilitation robotic handを用いた他動運動により,自動運動中と同様の大脳皮質領域の活動を得ることができた.