10/20 勉強会

【研究報告】

担当:横山

タイトル:Surface-mappingを用いた肩甲骨の3次元動作解析

要旨

  • 目的:Surface-mapping法(以下SM法)により肩関節外転時の肩甲骨の角度の推定が可能か検証した.
  • 方法:被験者は健常成人男性1名とした.肩関節外転角度10°ごとの静的動作において,肩甲骨5箇所のランドマークを測定した.動的動作は,肩関節外転角度0°から120°までとし,動的動作時では直径6mmの反射シールを肩甲骨部を覆うように184箇所に貼付した.肩甲骨角度を算出するためにSM法を用いた.同一の肩関節外転角度における,静的動作時と動的動作時の肩甲骨角度を比較した.
  • 結果:肩甲骨外転角度0°-120°における静止動作時と動的動作時の肩甲骨角度のは二乗平均平方根誤差は,後傾4.5°,上方回旋3.6°,外転2.4°であった.
  • 結論:SM法は静的動作のみならず,動的動作においても肩甲骨角度の推定が可能であることが示唆された.今後,肩関節の様々な運動方向時の肩甲骨の動きを検証する必要性がある.

【文献抄読】

担当:高井

タイトル:Transcranial Direct Current Stimulation and Cerebral Vasomotor Reserve_A Study in Healthy Subjects

要旨

  • 目的:tDCSが血管運動反応に与える影響を自律神経活動とBreath‐Holding Indexから検証する
  • 方法:一次運動野上1mA15分のtDCS(anodal条件,cathodal条件,sham条件)前後に経頭蓋カラードプラ法による左右中大脳動脈血流速度と心拍変動を計測し,血管運動反応と自律神経反応を評価した.
  • 結果: cathodal条件では血管反応性の向上を,anodal条件では低下を認めた.sham条件はtDCS前後に変化はなかった.心拍変動は条件間に有意な差は認められなかった.
  • 結論: tDCSは極性に特異的に血管運動反応を変化させること,血管運動反応調整への交感神経活動の寄与の可能性が示唆された.