3/2 勉強会

【研究報告】

担当:椿

タイトル:多段階負荷中の頭部酸素化動態の部位による違い

要旨

  • 目的:低強度・中強度・高強度運動を段階的に実施した際の頭部酸素化動態の変化を,脳領域で比較すること.
  • 方法:対象は健常成人13名.4分間のウォーミングアップの後,低強度5分,中強度5分,高強度5分の自転車エルゴメータ駆動を連続して実施し,その間の酸素化ヘモグロビンの変化を記録.前補足運動野,補足運動野,感覚運動皮質における変化を比較.
  • 結果:強度の増加に従い,酸素化ヘモグロビン,頭皮血流,平均血圧は増加.高強度運動時にのみ酸素化ヘモグロビンは減少し,領域間で減少量に有意な差を認めた.
  • まとめ:高強度運動時に酸素化ヘモグロビンは減少し,その量は領域によって異なる.

 

【文献抄読】

担当:江玉

タイトル:Anatomical study for flexor halluces longus tendon transfer in treatment of Achilles tendinopathy

要旨

  • 目的:アジア人を対象に,knot of henryのバリエーションを検討することと,異なる切開法で得られる採取腱の長さを定量的に検討すること.
  • 方法:固定遺体32体64側を対象に検討.
  • 結果:全例でFHLとFDLに腱連絡を認め,TypeⅠは62/64側(96.9%),TypeⅡは2/64側(3.1%),TypeⅢ・Ⅳは存在しなかった.FHLのFDLへの分岐は,第2趾への分岐は20/64側(31.3%),第2趾・第3趾への分岐は39/64側(60.9%),第2趾・第3趾・第4趾への分岐は5/64側(7.8%)であった.採取腱の長さは‘Minimally invasive technique’が他の方法に比べて有意に長い結果であった.
  • 考察:FHLとFDLの腱連絡の関係については民族差や人種差の可能性が示唆された.‘Minimally invasive technique’では,十分な長さの腱が採取できるため,患部の状況により採取腱の長さの選択が可能となることが考えられた.