7/6 勉強会

【研究報告】

担当:山代

タイトル:Change-related P50m: an MEG study

要旨

  • 目的:先行研究により、各感覚領域(触覚・聴覚・視覚)において刺激変化から約100ミリ秒後に変化関連応答が記録されることが明らかにされている。さらに、最新の研究において聴覚領域で刺激変化から100ミリ秒で記録されるN1mよりさらに速いP50mが記録されることが報告された。同様の成分が触覚領域でも記録されることを仮説とし実験を行った。
  • 方法:被験者は10名とした。全頭型306chの脳磁計を用いて体性感覚誘発脳磁場を計測した。刺激にはピエゾピンを用いた。刺激をピンのOnsetとOffsetとした。刺激の時間はOnset、Offsetともに0.5、1.5、3秒とした。
  • 結果:刺激のOnset、Offsetに対する反応は刺激から約50~80ミリ秒後に記録された。Onset刺激、Offset刺激ともに刺激前の事象が長くなればなるほどP50mの振幅は増大し、潜時は短縮する傾向を認めた。
  • 考察:これまで触覚電気刺激による刺激変化の研究ではP100mより速い成分は明瞭に記録されてこなかった。今回記録されたP50mはP100mに類似する意義を持ち、P100mより速い変化関連応答が触覚領域にも存在することが示唆された。

 

【文献抄読】

担当:高林

タイトル:Foot posture is associated  with kinematics of the foot during gait: A comparison of normal, planus and cavus feet

要旨

  • 目的:本研究は,通常足,扁平足,凹足における歩行時の足部の運動学的解析を行うことを目的とした.
  • 方法:先行研究により妥当性が確認されている足部姿勢評価バッテリーを用いて,被験を通常足(37名),扁平足(32名),凹足(31名)の3群に分類した.各被験者に下腿・足部に反射マーカーを貼付し,歩行を5トライアル測定した.解析項目は後足部,中足部,内側前足部,外側前足部,母趾の角度とした.
  • 結果:本研究の主要な結果として,凹足は通常足・扁平足と比較して後足部の踵接地時の回内角度および外転角度ピーク値が増加した.さらに,凹足は扁平足と比較して中足部の背屈ピーク値が減少した.
  • 結論:異常な足部姿勢は,歩行時における足部の動きに関連していることが明らかとなった.