7/20 勉強会

【文献抄読】

担当:佐藤

タイトル: Increased intracortical inhibition in elderly adults with anterior-posterior current flow: A TMS study

要旨

  • 目的:一次運動野の皮質内抑制に対する加齢変化については、多くの研究においてPA方向での検討が行われている。一方、AP方向でのSICIに対する影響は明らかにされていない。
  • 方法:若年者22名、高齢者20名を対象に、PAおよびAP方向でのSICIを評価した。条件刺激は70,80,90%AMT、テスト刺激は1mVを誘発する強度に設定し、ISIは3msとした。MEPは、FDIおよびADMから計測した。
  • 結果:PA方向の刺激にて計測したSICIは、条件刺激強度の増大とともに増加したが、若年者と高齢者の間に有意な差は認められなかった。一方、AP方向の刺激では、強い条件刺激(90%@AMT)においてのみ、若年者でSICIが有意に減弱した。
  • 結論:SICIの評価において、電流の向きは重要な要素であり、加齢による微妙な変化を評価するにはAP方向でのSICIを用いることが有効である可能性が示唆された。