4/11 勉強会

【研究報告】

担当:玉越

タイトル:脳出血後のトレッドミル走行の実施時期の違いが運動機能回復に与える影響

要旨

  • 目的:本研究は脳出血後のトレッドミル走行の実施時期の違いが運動機能回復に与える影響について検証することを目的とした.
  • 方法:脳出血モデルラットを作製し,早期および後期にトレッドミル運動を介入した.神経障害学的評価および協調運動機能評価を行い,運動機能改善効果を比較検証した.
  • 結果:早期介入群は非運動群より協調運動機能の有意な改善を認めた.
  • 考察:本研究より脳出血後のトレッドミル早期介入は運動機能改善効果があることが分かった.

 

【文献抄読】

担当:髙橋

タイトル:Effect of short-term gentle treadmill walking on subchondral bone in a rat model of instability-induced osteoarthritis

要旨

  • 目的:OAモデルラットに対し緩徐なトレッドミル歩行をさせた場合,歩行運動が軟骨下骨に与える影響を評価し,軟骨変性予防効果との関連性を検討することである.
  • 方法:90匹の雄性ラットの右膝関節にDMM処置,左膝関節にSham処置を施した.歩行運動群(6m/min, 30min/day, 5days/week)と非運動群に振り分け,介入1・2・4週目の各タイムポイントでサンプリングした.解析項目は生体力学的分析(インデンテーション試験),構造解析(μ-CT),組織学的検討(OARSIスコア,Osteophyteスコア,骨細胞死数,軟骨細胞アポトーシス数,TRAP染色,ALP染色)をおこなった.
  • 結果:軟骨下骨については,歩行運動群が非運動群と比較し,有意に骨細胞死と破骨細胞の働きを抑制した.また,軟骨下骨嚢胞の大きさに有意差は認められなかったが運動介入により縮小傾向にあった.関節軟骨面については,歩行運動群が非運動群に比べ,有意にOAの進行を抑制するだけでなく,力学的特性の低下も防止する傾向であった.その他に,骨細胞死と軟骨破壊には強い正の相関関係が認められた.
  • 結論:歩行レベルの運動には,関節軟骨および軟骨下骨に対し保護的働く作用あることが示唆された.また,軟骨下骨と関節軟骨の間には,力学的影響により相互的なクロストークが存在する可能性が示唆された.