4/18 勉強会

【研究報告】

担当:大野

タイトル:経頭蓋磁気刺激を伴う筋力トレーニング効果の検討 −トレーニング期間とその後の期間における最大筋力の変化 –

要旨

  • 目的:2発の弱いTMSを伴うMVCトレーニング効果は、どのくらい最大筋力を増加させ維持できるのか、継続的にトレーニングを実施し筋力値および皮質内興奮性の測定から検討する。
  • 方法:6名の健常被験者に2秒間の最大つまみ筋力発揮をしてもらい、その際1.5msの間隔で2発の安静閾値強度のTMS刺激を与えた。このトレーニングを1日3回4セットとし、1日おきに約10回実施した。その後1日おきに筋力測定を5回、さらに1週間後筋力測定を1回実施した。トレーニング前後には二連発TMSで皮質脊髄興奮性を測定した。
  • 結果:筋力と皮質内促通性機構(SICF)の類似した興奮性増加の傾向が見られた。
  • 考察:筋力値とSICFの増加傾向が類似していたことから、皮質内促通性機構に働く1.5msの介入刺激間間隔が、筋力と皮質内促通の増加に貢献した可能性が考えられるが、コントロール群との比較が必要。

 

【文献抄読】

担当:佐々木

タイトル:Induction of Motor Associative Plasticity in the Posterior Parietal Cortex–Primary Motor Network

要旨

  • 目的:本研究の目的は,後頭頂葉(PPC)と一次運動野(M1)に対する連合性対刺激(ccPAS)がM1の興奮性および,PPC-M1間の機能,単純運動課題に与える影響を明らかにすることであった.
  • 方法:ccPASは左PPCと左M1に対して8 msの磁気刺激間隔で0.2 Hzの刺激頻度を用いて180回行われた.M1の興奮性の評価には,運動誘発電位(MEP)とinput-output curve(I-O curve)が使われた.単純運動課題には,ペグボード課題が用いられた.
  • 結果:ccPAS介入の60分後にBaselineと比較してMEP振幅値とI-O curveの有意な増大が認められた.しかしながら,ccPASはペグボード課題の処理時間に対して影響を及ぼさなかった.
  • 結論:ccPASはM1の興奮性とPPC-M1間の機能を変化させることが明らかとなった.