6/20 勉強会

【研究報告】

担当:下門

タイトル:下肢の柔軟性および等速性筋力と水中ドルフィンキックの泳速度との関係

要旨

  • 目的:競泳の水中ドルフィンキックはキックパワーと足関節の柔軟性によって泳速度が左右すると考えられているが、下肢の筋力と柔軟性が関与するか、詳細な検討はいまだ行われていない。等速性筋力および柔軟性と水中ドルフィンキックの泳速度との関係性を明らかにする。
  • 方法:17名の泳者(男子9名、女子8名)を対象に、水中ドルフィンキック中の泳速度を計測した。その後、柔軟性(足関節、膝関節、股関節)と等速性最大筋力(60度/s、180度/s、300度/s)を測定し、これらと泳速度との相関関係を調べた。
  • 結果:膝関節の屈曲角度と足部の内がえし角度と泳速度に有意な相関関係が認められた。また、どの角速度においても最大筋力と泳速度に有意な相関関係が認められたものの、体重で除した最大筋力とは相関関係は認められなかった。
  • 結論:水中ドルフィンキックの泳速度は、膝関節と足関節の柔軟性、膝関節最大筋力が影響している可能性が示唆された。

 

【文献抄読】

担当:佐藤

タイトル:Inter- and intra-subject variability of motor cortex plasticity following continuous theta-burst stimulation

要旨

  • 目的:cTBSのinter- and intra-subject variabilityにTestの強度が関与するか否かを調べるとともに、質問紙による身体活動量やストレスレベルがcTBS-induce plasticityに影響するかを明らかにする?
  • 方法:健常成人18名を対象に、cTBS前後にMEP recruitment curveを計測する。計測のタイミングは、cTBS直後、15-22分後、30-37分後で、TMS強度は、90~180%RMTとした。Intra-subject variabilityを検証するために、cTBSのセッションを3回実施した。身体活動量の評価にはIPAQを、ストレスレベルの評価にはglobal measure of perceived stressを用いた。
  • 結果:MEP recruitment curveの変化をsession毎に比較すると、session1でのみ150%~180%RMT強度でのMEPが抑制された。その他の強度およびsession2、3では変化が認められなかった。各TMS強度でのIntra-subject variabilityについては、150%RMT強度でのみvariabilityが小さかった。
  • 結論:cTBSによるplasticityを検証する場合、TMS強度によって、Intra-subject variabilityが異なる。