7/4 勉強会

【研究報告】

担当:大鶴

タイトル:痛覚の予測が非侵害性の触覚刺激に対する皮質活動に及ぼす影響

要旨

  • 目的:痛覚の予測が、非侵害性の触覚刺激に対する皮質活動に及ぼす影響を明らかにすることとした。
  • 方法:健常成人9名を対象とし、触覚刺激に対する皮質活動を脳磁場計測装置を用いて記録した。条件は、触覚刺激時に痛覚が予測される条件(痛覚予測条件)と触覚が予測される条件(触覚予測条件)とした。
  • 結果:痛覚予測条件において、一次体性感覚野の活動は有意な増大を示した。一方で、二次体性感覚野の活動は有意な変化を示さなかった。
  • 結論:痛覚予測は、一次および二次体性感覚野に対し、異なる影響を及ぼすことが示唆された。

 

【文献抄読】

担当:高林

タイトル:Are flexible flat feet associated with proximal joint problems in children

要旨

  • 目的:本研究は扁平足と近位関節に生じる問題の関連性を明らかにすることを目的とした.
  • 方法:対象は95名の子供(age:8-15)とし,arch height indexにて通常足群,扁平足群に分類した.膝関節と股関節/背中の症状をリッカート尺度(1-5)にて定量化し,三次元的な歩行解析を行った. ロジスティック回帰分析にてオッズ比を算出し,重回帰分析にて歩行パラメータと症状との関連性を検証した.
  • 結果:アーチが低い子供は膝症状と股関節/背中のオッズ比が増加した.また,アーチが低い子供は骨盤後方回旋・膝外反角度が増加し,股関節伸展モーメント・膝内反モーメントが低下した.しかし,歩行パラメータは症状との関連は示さなかった。
  • 結論:本研究において,扁平足は近位関節の症状や歩行パラメータに影響することは明らかとなったが,症状発生メカニズムを言及することは本研究では困難であり,さらなるこのエリアの研究が必要である.