5/22 勉強会

【研究報告】

担当:森下

タイトル:造血幹細胞移植患者における運動負荷試験時や筋力増強練習時のBorg scaleについて 無菌室内での運動負荷指標を探索する

  • 目的:1.造血幹細胞移植患者において筋力増強練習の際の抵抗負荷量(%最大筋力)の増大とBorg scaleとの関連性を調査
    2.造血幹細胞移植患者において運動負荷試験を実施し、心拍数の増大とBorg scaleとの関連性を明らかにする
  • 方法:造血幹細胞移植患者44名に対し運動負荷試験と筋力増強練習を行い、その際のBorg scaleを調査
  • 結果:1.移植前に比べ移植後は運動遂行時間が有意に短縮し、膝伸展筋力は有意に低下
    2.負荷量の違い(最大筋力20%、40%、60%)によりBorg scaleの下肢疲労感は有意に増大
    3.運動負荷試験では移植前のほうが移植後に比べて心拍数やBorg scaleの変化量が大きい
    4.移植前は心拍数の増大はBorgと相関、しかし移植後は心拍数の増大とBorgは相関しない
  • 今後の課題:心拍数やBorg scaleの関連性を明らかにするためどのような統計手法を用いたらよいのか再検討する。

【文献抄読】

担当:立木

タイトル:Motor training and the combination of action observation and peripheral nerve stimulation reciprocally interfere with the plastic changes induced in primary motor cortex excitability

出典:Bisio et al. Neuroscience 2017;348:33-40. doi: 10.1016/j.neuroscience.2017.02.018.

  • 目的:LTP様の可塑性を引き起こす運動練習がaction observation(AO)-peripheral nerve stimulation(PNS)(AO-PNS)によって誘発される一次運動野(M1)の興奮性増大を妨げるか否か検討することでAO-PNSの神経生理学的メカニズムを調査する
  • 方法:対象は右利き健常成人37名であった.介入条件はAO-PNS実施(priming protocol)後に運動練習を行う(test protocol)条件もしくはその逆とした.介入前(baseline)とそれぞれのprotocol後(post-priming, post-test)に経頭蓋磁気刺激による運動誘発電位(MEP)の計測と運動パフォーマンスの評価を実施した.
  • 結果:baselineと比較しpost-primingでどちらの条件もMEP振幅の増大を認めたが,post-primingと比較しpost-testではどちらの条件においてもMEP振幅の低下を認めた.運動パフォーマンスはどちらの介入条件においても運動練習後に有意に改善した.
  • 結論本研究結果から,AO-PNSと運動練習の組み合わせによって,M1内で神経ネットワークにオーバーラップを生じ,test protocol後にMEPの低下が生じた可能性が示唆された.したがって,AO-PNSはM1内でLTP様可塑性を誘導する可能性が示唆された.