7/31 勉強会

【研究報告】

担当:柳

タイトル:上半身アライメントが歩行中の運動学的因子に及ぼす影

  • 目的:本研究の目的は健常成人の固有歩行と矢状面上において体幹の姿勢変化を誘導した歩行をバイオメカニクス的に比較し体幹前傾および後傾が歩行時の下肢の関節角度変位に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした.
  • 方法:対象は健常成人男性とし10mの直進歩行を3つの試技条件で行わせた.条件は①被験者の固有歩行,②体幹前傾誘導歩行,体幹後傾歩行とした.身体計測点座標の収集には三次元動作解析装置を用い動作計測を行った.
  • 今後:姿勢変化に伴う下肢の代償性運動について試技条件を要因とする一元配置分散分析を正規化時間1パーセントごとに行い統計処理をし明らかにしていく.

 

【文献抄読】

担当:佐藤

タイトル:Effects of aerobic exercise on brain metabolism and grey matter volume in older adults: results of the randomised controlled SMART trial

出典:Matura et al. Transl Psychiatry (2017) 7, e1172

  • 目的:有酸素性運動が高齢者の脳代謝,灰白質容量および身体・認知機能へ及ぼす影響を明らかにすること.
  • 方法:65歳以上の高齢者60名を対象に,12週間の中等度有酸素性運動を週3回介入した.介入前後に,脳代謝,血中のBDNF濃度,灰白質容量および身体・認知機能を計測し,対照群と比較した.脳代謝計測・容量計測には,それぞれMRS・MRIを用いた.
  • 結果:tCho濃度は,対照群において増加した一方で,運動介入群においては維持された.NAAおよびBDNF濃度については,運動介入による影響は認められなかった.また,灰白質容量についても変化は認められなかった.
  • 結論:3カ月の運動介入がtChoを維持したことから,有酸素性運動は神経保護効果を有している可能性がある.