10/2 勉強会

【研究報告】

担当:大鶴

タイトル:一次体性感覚野における二連発抑制と心理特性の関係

  • 目的:同一触覚刺激を2連発で提示した際に、一次体性感覚野で生じるrepetition suppression(RS) と各種心理特性の関係を調べる。
  • 方法:健常成人10名を対象とし、予測できる刺激に対するRSと予測できない刺激に対するRSが心理特性と関連するかを検討した。
  • 結果:予測できないRSに対する応答が、痛みに対する破局的思考のスケール(PCS)と関連することが示唆された
  • 結論:まだ実験途中段階ではあるが、特定の状況下における抑制機能とPCSには関連性があるかもしれない。

 

【文献抄読】

担当:平林

タイトル:Assessment of the H-reflex at two contraction levels before and after fatigue.

出典:Stutzig et al. Scand J Med Sci Sports. 2017;27(4):399-407. 

  • 目的:異なる収縮強度が脊髄反射の誘発電位に及ぼす影響を解明すること.
  • 方法:外側腓腹筋とヒラメ筋に筋電図を貼付し,H反射,M波を誘発した.筋収縮強度(安静時と20%MVC底屈中)の2条件を疲労課題前後でH波とM波振幅値を計測した.筋疲労課題は腓腹筋に電気刺激で疲労させた.
  • 結果:腓腹筋では疲労前後でM波振幅値が減少,腓腹筋では収縮の前後でM波振幅値が増大した.両筋とも収縮前後,筋疲労前後でのH波振幅値に有意差は認めなかった.
  • 結論:腓腹筋は筋疲労によりM波振幅値の減少は膜電位の電位伝達の減少,神経筋接合部での伝達物質の枯渇によるもの.ヒラメ筋収縮時のM波振幅値の増大はイオンチャネルの透過性の増加と筋線維由来によるものである.