6/18 勉強会

【研究報告】

担当:大鶴

タイトル:痛みに対する破局的思考と一次体性感覚野の抑制機能

  • 目的:痛みに対する破局的思考のスコアであるPain catastrophizing scale(PCS)と、一次体性感覚野の抑制機能の関連を調べることである。
  • 方法:健常成人16名を対象に、MEGでの二連発刺激に対する抑制率とPCSの関連を検討した。
  • 結果:予測が外れる条件における抑制率は、PCSと有意な相関を示した。
  • 結論:トップダウン制御による抑制調整機能と、PCSに関連がある可能性が示唆された。

 

【文献抄読】

担当:濱上

タイトル:Piezo2 channel–Merkel cell signaling modulates the conversion of touch to itch

出典:Feng J et al. Science 2018;360(6388):530-533.

  • 目的:軽く触れる程度の機械刺激でかゆみが誘発される,アロネーシスの病態メカニズムを探る。
  • 方法:1.老齢マウス,2.かゆみのモデルマウス,3.メルケル細胞を特異的に活性化させたマウス,メルケル細胞でのみPiezo2をノックアウトさせた条件的ノックアウトマウスに対して,電気生理学的手法や免疫組織化学的手法を用いて,機械刺激に対する反応を検証する。
  • 結果:表皮におけるメルケル細胞の欠損やPiezo2のノックアウトにより,弱い機械刺激に対するかゆみが増加することが示された。
  • 結論:触刺激のかゆみへの変換には,Piezo2チャネルとメルケル細胞を介したシグナル伝達が関与している。