7/26 勉強会

【研究報告】

担当:田宮

タイトル:座位行動が下肢や腎臓の血行動態に与える影響の解明

  • 背景:テクノロジーの発展に伴い現代人では,座りすぎの行動(座位行動)が増えており,このことが,心大血管疾患(CVD)の発症リスクを増加させていることが報告されている.多くのガイドラインでは,座位行動を減らすことを新たに勧告しているが,CVD発症を引き起こすメカニズムが不明であるため,座位行動を改善するための明確な目標値が存在していない.したがって,ヒトにおける座位行動が下肢や腎臓などの血行動態に与える影響を解明することで,CVD発症を防ぐ新たな治療戦略を考案することができる.
  • 目的:健常者を対象として,3時間の座位行動が血行動態の変化に与える影響を検証し,メカニズムを解明すること.
  • 方法:対象は若年健常成人20名とする.3時間の座位行動を設定し,大腿と腎臓の血行動態(血流量,血流速度,血管径,血管抵抗)・血圧・交感神経機能・バイオマーカー評価(カテコラミン3分画,エンドセリン1,NO2-/NO3-濃度)を行い,経時的な変化を臥位時と比較検討する.
  • 今後の展望:座位行動により,評価指標が変化することをパイロットスタディを通して確認する.また,機序解明に加えて,変化が生じ始める時間を同定することで,今後のCVD発症を防ぐための基礎資料としていく.

 

【文献抄読】

担当:下門

タイトル:On-field player workload exposure and knee injury risk monitoring via deep learning

出典:Johnson et al., Journal of Biomechanics 93 (2019) 185–193.

  • 目的:蓄積されたモーションキャプチャのデータをオープンソースの深層学習フレームワークであるCaffeNetに転移学習させ、膝関節モーメント(KJM)を予測し、その精度を検証する。
  • 方法: 17年分の458,372のモーションキャプチャデータを使用し、事前学習されたCaffeNetモデルにこの動作データを転移学習させた。出力データにはKJMを主成分分析で減らして特徴量をラベルに用いた。80%をトレーニングデータに、残りの20%は検証データに用いた。
  • 結果:このモデルでKJMを予測し、実際の値と推定値を比較検証した結果、歩行時の精度は0.86、走行時は0.87、サイドステップ時は0.91と高い精度であった。
  • 結論:事前学習しているモデルに転移学習させることで、手元にあるモーションデータからKJMを高い精度で予測することができた。