1/6勉強会

【研究報告】

担当:大石さん

タイトル:不安傾向の違いによる脳の機能的結合の検討

  • 背景・目的:不安は人間の生存に必要な感情である.一方で過剰な不安が持続すると臨床的に問題となる.過剰な不安は日常生活に影響を与えるため早期の発見と介入が必要である.このことから軽度な不安の神経基盤に対する理解が求められている.しかし,これまでの研究では主に不安を呈する精神疾患の患者を対象としたResting-state functional magnetic resonance imaging (rs-fMRI)の研究が行われてきた.健常者を対象とした研究は少なく,健常範囲の不安と脳の機能的結合の関係は十分には分かっていない.本研究の目的は健常者間の不安の程度の違いにおける脳の機能的結合の違いを明確化することである.
  • 方法:研究の対象者は精神疾患の既往歴がない健常者48名とした.対象者に不安を評価する心理検査であるThe General Health Questionnaire(GHQ)60とManifest Anxiety Scale(MAS)を実施した.その後Resting-state functional magnetic resonance imaging (rs-fMRI)の撮像を受けた.各心理検査の結果をもとに対象を正常群と不安群に分類し,Seed to Voxel解析によって2群間の機能的結合を比較した.
  • 結果:GHQ60とMASによって分類した正常群と不安群の脳の機能的結合をそれぞれ比較すると,どちらの心理検査においてもsalience network (SN)を構成する脳領域間で違いが認められた.GHQ60では不安群は正常群に比べて右縁上回と右島皮質間の結合が低下した.MASでは不安群は正常群に比べて右縁上回と前帯状皮質回間の結合が低下した.
  • 結論:健常者間の不安の程度の違いにおける脳の機能的結合の違いを調べると,不安が高い群ではSN内の機能的結合が低下した.これにより不安が感情処理や認知制御に関する脳の機能的結合の変化に関与していることが示唆された.

【文献抄読】

担当:佐藤 (来) さん

タイトル:Is There a Relationship Between Grip Strength and Injuries in Professional Baseball Players?

出典:Erickson et al., Orthop J Sports Med. I2024. 12(7):23259671241257622. doi: 10.1177/23259671241257622

  • 背景:
  • 方法:
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  • 結論: