1/30 勉強会

研究報告

担当:大西

研究テーマ:体性感覚刺激が一次運動野興奮性に及ぼす影響について

要旨:

今まで脳磁図を用いた実験で,他動運動刺激や複雑な触覚刺激が一次運動野を興奮させる可能性について発表してきた(生体磁気学会2011年,ECCN2011年,臨床神経生理学会2011年).本研究報告では,今までの脳磁図研究の成果について報告するとともに,今後の研究課題として経頭蓋磁気刺激を併用した実験計画について発表した.

 

文献抄読

担当:山代

論文:Otsuru N et al, EFFECTS OF PRIOR SUSTAINED TACTILE STIMULATION ON THE SOMATOSENSORY RESPONSE TO THE SUDDEN CHANGE OF INTENSITY IN HUMANS: AN MAGNETOENCEPHALOGRAPHY STUDY. Neuroscience, 182 (2011); 115–124.

要旨;

  • 背景:生存のために感覚変化の検出は重要である.変化検出システムは過去の事象と新しい事象を分けるためにメモリーと密接に関連する.本研究は,過去の感覚状態が体性感覚処理に与える影響を明らかにすることを目的とした.
  • 方法:実験1では,条件刺激とテスト刺激の強度変化の影響(1.0,0.5,0.3,0.2,0.1)について実験を行った.実験2では,条件刺激の持続時間の影響について実験を行った.
  • 結果:刺激強度の変化は一次体性感覚野と二次体性感覚野を活性化した.一次体性感覚野と二次体性感覚野の活動は刺激強度だけでなく,刺激の持続時間にも依存した.
  • 考察:事前の感覚情報の蓄積が一次体性感覚野,二次体性感覚野の活動に関与するだろう.onset活動も変化検出活動に含まれるかもしない.