2/6 勉強会

研究報告

担当:鈴木

研究テーマ:運動訓練による相反性抑制機能の変化

要旨

  • 目的:Paired associative stimulation(PAS)が相反性抑制機能に及ぼす影響を検証することを目的とした.
  • 方法:手関節部の正中神経に対する経皮的電気刺激(安静時運動閾値の300%の強度)と皮質一次運動野への経頭蓋磁気刺激(安静時運動閾値の130%の強度)を25 msの刺激間隔で200刺激反復した.
  • 結果: PAS後に前腕屈筋のshort latency intracortical inhibitionが減少したが,PAS中の運動誘発電位振幅は増加しなかった.また,前腕伸筋にも明らかな変化を認めなかった.
  • 考察:経皮的電気刺激および経頭蓋磁気刺激の強度および刺激部位が適切でなかった可能性がある.刺激強度および刺激部位について再検討すると共に,運動とPASの複合効果について検討する必要があると思われた.

文献抄読

担当:徳永

論文:Miller RH, Umberger BR, Caldwell GE. Limitations to maximum sprinting speed imposed by muscle mechanical properties. J Biomech. 2011 Oct 27. [Epub ahead of print]

要旨

  • 背景:力-速度関係は短距離走の最高走行速度を制限する潜在的因子であると考えられていたが,現在までにその影響は明確になっていなかった.本研究では筋の力学特性が短距離走のパフォーマンスへどのような影響を与えているのかを明らかにすることを目標とした.
  • 方法:筋骨格モデルを用いた短距離走のシミュレーションを1)筋の力学特性を全て加味(All),2)力-速さ関係を除外(NoFV),2)力-長さ関係を除外(NoFL),3)刺激-活性化関係を除外(NoEA),4)弾性張力-伸長関係を除外(NoFE),5)筋の力学特性の全てを除外(None),の6条件にて行った.
  • 結果:Allを基準とした各条件での最高走行速度は,NoFVにて15%増大,NoFLにて4%増大,NoEAにて8%増大,NoFEにて26%減少,Noneにて22%増大していた.
  • 考察:他の条件に比較してNoFVでの最高走行速度の増大率が大きいことから,力-速さ関係が短距離走時の制限因子として大きく寄与している可能性が示唆された.また,Noneでの増大率がNoFV,NoFL,NoEAでの増大率の総和と等しくならないことから,各々の筋の力学特性が相互作用することで短距離走の制限因子として作用する可能性が示唆された.