9/14勉強会
【研究報告2件】
担当:佐々木 啓先生
Coming Soon.
担当:飯室 幸士さん
タイトル:安静時における心臓自律神経制御に関連する神経基盤の探索-非周期成分に着目した解析-
- 背景・目的:心臓に対する自律神経制御の神経基盤は主に機能的磁気共鳴画像法(fMRI)を用いて検証が進められてきた.また,脳磁場計測装置(MEG)や脳波計(EEG)を用いた検証も進められているが,一貫した結果は得られていない.近年,脳活動の非周期成分の傾きが皮質の興奮性・抑制性(E/I)バランスの間接的指標として注目されている.本研究は,安静時MEGから算出した全脳の非周期成分の傾きと同時記録した心活動との関連を検討し,心臓に対する自律神経制御の神経基盤を明らかにすることを目的とした.
- 方法:健常成人128名を対象に,閉眼安静背臥位でMEGと心電図(ECG)を5分間同時計測した.MEGの信号源推定を行い,全脳を68領域に区分して各領域のパワースペクトル密度から非周期成分の傾きを算出した.心臓に対する自律神経制御の指標には心拍変動のLF/HF ratioを用い,両者の関連をSpearmanの順位相関で検討した(多重比較はFDR補正).また,呼吸数を制御変数とした偏相関分析と,非周期成分の切片およびα帯域ピークパワーを用いた補完的解析を行った.
- 結果:68領域のうち,左右の後部帯状皮質でのみ,非周期成分の傾きとLF/HF ratioとの間に多重比較補正後も有意な正の相関が認められた.この関連は呼吸数を考慮しても維持された.一方,非周期成分の切片およびα帯域ピークパワーは,いずれもLF/HF ratioとの有意な関連を示さなかった.
- 結論:後部帯状皮質の非周期成分の傾き(E/Iバランス)が心臓自律神経制御の神経生理学的マーカーとなる可能性が示唆された.