7/9 勉強会

研究報告

担当;鈴木

研究テーマ:連合性対刺激を用いた相反筋における脳可塑性の誘導

要旨

  • 【目的】主動筋に投射している一次運動野に対する連合性対刺激の効果が,拮抗筋運動野の可塑的変化を誘導するか否かを検証することを目的とした.
  • 【方法】健常被験者9名を対象とした.連合性対刺激は,正中神経への経皮的電気刺激と一次運動野への経頭蓋磁気刺激を組み合わせ0.25
  • Hzの頻度で200回行った.連合性対刺激に伴う橈側手根屈筋(主動筋)および橈側手根伸筋(拮抗筋)の単発MEP,short-およびlong-interval intracortical inhibition(SICIおよびLICI)の変化を観察した.
  • 【結果】連合性対刺激中の単発MEP振幅は,主動筋および拮抗筋ともに経時的に増加した.また,連合性対刺激後にSICIに変化は認められなかったが,LICIは増加した(MEP振幅変化率:主動筋57%,拮抗筋73%).
  • 【考察】連合性対刺激の効果が主動筋と拮抗筋において認められたことから,主動筋の一次運動内における介在ニューロンが拮抗筋へ発散している可能性が推測された.