江玉睦明准教授らの研究論文が「Surgical and Radiologic Anatomy」に採択

2018年12月26日 09:36 更新

アスリートサポートチーム

edama.jpg江玉睦明准教授(理学療法学科、スポーツ医科学Lab、アスリートサポート研究センター、運動機能医科学研究所)らの研究論文が『Surgical and Radiologic Anatomy』に採択されました。今回の研究は、アキレス腱障害の発生リスクを解明する研究であり、10月にスペインで開催されたFCバルセロナが主催する「BARÇA SPORTS MEDICINE CONFERENCE」にて報告した内容の一部です。詳しい研究の紹介をします。

アキレス腱の捻れが軽度や重度のタイプではアキレス腱障害の発生リスクが高まることを解明!

研究の概要:
アキレス腱障害は、再発率が高く、有効な予防法が確立されていないことが問題視されています。その原因として、発生メカニズムが十分に解明されていないことが挙げられます。我々はこれまでの一連の研究で、大規模な解剖学的検討にてアキレス腱の捻れ構造を明らかにし、捻れの程度に応じて軽度・中等度・重度の3つのタイプに分類しました。そして本研究では更に、アキレス腱を3次元的に再構築し、シミュレーションを用いることで、軽度と重度の捻れのタイプがアキレス腱障害発生メカニズムに関与していることを明らかにしました。

江玉先生からのコメント:
本研究結果は、アキレス腱障害の発生メカニズムの解明に繋がり、有効な予防法や治療法の考案、更には捻れ構造の機能解明に繋がると考えています。

研究のポイント:
①アキレス腱を捻れのタイプ毎に肉眼解剖学的実測値にて三次元的に再構築した点。

②シミュレーションを用いて距骨下関節軸上で回内運動をした際に、軽度の捻れと重度の捻れのタイプでは、アキレス腱に強く不均一なストレインが加わることを明らかにした点。

③軽度の捻れと重度の捻れのタイプでは、アキレス腱障害の発生リスクが高まる可能性を明らにした点。
http://www.nuhw.ac.jp/topics/news/181225.pdf (53.2KB)
図.アキレス腱の三次元構築画像
 
  

原著論文情報:

Edama M, Takabayashi T, Inai T, Kikumoto T, Ito W, Nakamura E, Hirabayashi R, Ikezu M, Kaneko F, Kageyama I.Differences in the strain applied to Achilles tendon fibers when the subtalar joint is overpronated: A simulation study. Surgical and Radiologic Anatomy.[in press]

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