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脳損傷による失語症と読み書き障害のメカニズム

大石 如香

言語聴覚学科 講師/言語聴覚士

■趣味:温泉・世界遺産めぐり
■愛読書:ネコになってしまえばいい
■座右の銘:志あるところに道は開ける

研究を始めたきっかけ

私の祖母は脳梗塞で重度の失語症(ことばの障害)になりました。祖母は、話をすることも字を書くこともできず、失意のうちに人生を終えました。そのような経験から、コミュニケーションに障害を負った患者様の力に少しでもなりたいと考え、言語聴覚士になりました。病院で様々な患者様と出会い、リハビリテーションをしてきましたが、脳科学や失語症の分野はまだまだ分からないことがたくさんあります。ことばの障害がどのように起こっているのかを明らかにし、実際に活かせるリハビリテーションを開発したいと思い、この研究を始めました。

 

研究内容

読み書きは、脳の損傷によって視覚情報処理や言語の過程の様々な段階で障害されます。日本語では、その文字特性により、漢字と仮名とで読みの障害の程度に差が出ることが知られています。また、単語と文字で読みの障害に異なるメカニズムが働いている可能性があります。このような視点から、患者様にみられた症状をもとに、漢字と仮名、単語と文字で読み書きのメカニズムにどのような差があるのか、読み書きの障害が視覚情報処理から言語までのどの過程で生じているのかを研究しています。

 

今後の展望

“ことば”には「話す」「聴く」「読む」「書く」の4つの側面があります。また、読み書きは漢字と平仮名を使い分ける必要があります。脳に損傷を受けると、これらに様々な障害が起こるため、患者様にみられる症状は千差万別です。患者様一人ひとりに合ったリハビリメニューを考えるのが言語聴覚士の仕事ですが、患者様にみられる障害がどのようなメカニズムで起こっているのかを明らかにしなければ適切なリハビリを行うことは困難です。失語症のメカニズムを明らかにし、新しい効果的なリハビリテーションの開発を目指しています。

 

高校生へのメッセージ

言語聴覚士の一番の魅力は、患者様と一対一で関わり、患者様に寄り添える仕事だというところです。脳の不思議をもっと知りたい!人に寄り添って支援する医療専門職に興味がある!そんなあなたを待っています。言語聴覚士の魅力をのぞいてみませんか?

 

 

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