研究の向こうに未来が見える。

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義肢装具自立支援学科

研究の向こうに未来が見える。

講師

佐藤 未希(さとう みき)

最終学歴 新潟医療福祉大学大学院
学位 修士(保健学)
保有資格 義肢装具士
趣味 子どもと遊ぶ、旅行、美味しいお酒を飲む
愛読書 100万回生きたねこ、ブレードガール
座右の銘 人生一度きり

女性義足使用者の
周期変化が義足ソケットに与える影響に
関する研究

この研究について動画で詳しく知ろう!

研究をはじめたきっかけ

私は高校2年生の時に交通事故で右足を失いました。義足使用者であり、また義肢装具士として働く中で、女性は特有の周期変化によるむくみなどで、切断した部分の周径変化が生じ、義足適合に影響を与えるのではないかと考えました。女性義肢装具士が少ない今、女性義足使用者の研究を進めることは、私に与えられた課題であると感じこの研究を始めました。

研究内容

義足の中でも、大腿義足(膝から上で切断した際に用いる義足)は骨の支えが少なく、筋肉などの軟部組織が多いため、切断した部分と義足を連結させるソケットの適合が難しいとされています。その中でも女性は、月経などの周期変化や日内でのむくみにより、切断部分の周径変化が生じ、ソケットの不適合が起こりやすく、義足使用者と義肢装具士の双方がその処置と対応に問題を抱えています。それらの問題を改善できるよう、使用者の周径変化に起因する影響について研究しています。

この研究の先に

女性義足使用者のソケット採型をする最適なタイミングや、月経などによる周期変化による特性を提示することで、義肢装具士は効率的に適合性の高い義足を提供することが可能となります。また、対象者も不適合な義足に苦労することが少なくなり、QOLの向上に繋がります。本研究により多くの女性義足使用者の快適な生活に貢献できると考えています。

高校生へメッセージ

2020年の東京パラリンピックに向け、メディアでスポーツ義足を目にする機会が多くなりました。しかし、その義足を提供している義肢装具士はあまり知られていません。義肢装具士とはどのような仕事か、そして義肢装具の持つ魅力を模擬講義で紹介します!