多々良 俊哉助手らの研究論文が国際誌「Scientific Reports」に採択

2019年11月14日 16:11 更新

高齢者・こども健康増進推進チーム

tatara.JPG視機能科学科の多々良助手らが藤枝市の3歳1か月児健康診査において1,217名の屈折度と瞳孔径を測定し、日本人の3歳1か月児の屈折度は球面度数+0.70±0.55 D、円柱度数−0.67±0.49 D、瞳孔径は5.57±0.79 mmであることを明らかにしました。
本研究成果は、2019年10月30日にNature Publishing Groupの電子ジャーナル「Scientific Reports」で公開されました。

本研究では健診で得られた1,000名以上の大規模データについて分析しました。
近年、日本では眼科健診に屈折検査を導入する地域が徐々に増えており、本研究の成果はスクリーニングの基準値の確立に役立つことが期待されます。
日本では小児の近視人口が増えつつあり、近視化と子どもの外遊びとの関係性が注目されています。今後はそれらの点についても、研究で取り組みたいと思います。

本研究成果のポイント:
1. 本研究では3歳1か月児1,000名以上の大規模な視機能データについて分析をしました。
2. 日本人の3歳1か月児は+0.70±0.55 Dの遠視があり、瞳孔径は5.57±0.79 mmであることが明らかになりました。
3. 健診における屈折値のスクリーニング基準は確立しておらず、本研究の成果がカットオフ値の確立に役立つことが期待されます。

Tatara S, Maeda F, Mizuno N, Noguchi A, Yaoeda K, Abe H. Refraction and pupil diameter in 3-year- and 1-month-old children as measured by Spot Vision Screener: Scientific Reports 9 (1), 15622, 2019.


球面度数のヒストグラム[図1]
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瞳孔径のヒストグラム[図2]

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