研究の向こうに未来が見える。

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視機能科学科

研究の向こうに未来が見える。

講師

村田 憲章(ムラタ ノリアキ)

最終学歴 新潟大学大学院
学位 博士(医学)
保有資格 視能訓練士
趣味 ドライブ、スノーボード
愛読書 フルーツバスケット、十二国記
座右の銘 なんとかなるさ!

緑内障患者の
視覚の質に
関する研究

研究をはじめたきっかけ

視能訓練士は、眼疾患に対する検査・訓練を行う眼科のスペシャリストです。私は、大学を卒業後、大学病院の眼科に勤務していました。外来業務の中で、視覚障がいを抱える多くの方々に出会いました。中でも末期緑内障の方は、「文字を読むことがつらい」と生活の質の低下を訴えます。そこで、日常生活における読書困難を客観的に判断し、患者さんにフィードバックできるような研究を始めました。

研究内容

視線解析装置(アイトラッカー)を用いた読書の研究を行っています。アイトラッカーは、眼表面の光の反射を捉え、被験者の視線を記録します。読書時の視線は、流れて動いているように感じますが、実は「視線が止まっている瞬間」と「次の文字に視線が飛ぶ動き」が繰り返されています。アイトラッカーを使用することで、黙読時の視線の動きを客観的に評価できます。現在、緑内障性視野障害と黙読の関係性について解析を進めています。

研究成果による貢献

近年、眼球内にiPS細胞を移植することが試験的に行われています。しかし、移植によって視力が改善しても、それを使いこなすには視覚的リハビリテーションは必要不可欠です。アイトラッカーによる「読書の可視化」は、視能訓練士による新たな視覚的リハビリテーションの発展に貢献する可能性を秘めています。

本研究の今後の展望

眼疾患の多くは、異常があってもそれを自覚することがほとんどありません。視野の障害も自覚症状に乏しく、気がつかないうちに進行します。現状では失った視野は回復すること難しく、保有視機能を活かした生活が必要な方も多くいます。私は本研究を通して、「Quality of Vision Life(視覚生活の質)」を維持、向上を目指しています。そして、「眼のリハビリテーション」の方法を模索しています。

高校生へメッセージ

眼球が司る視覚は、日常生活を送る上でとても重要です。しかし多くの方は“見えていることが当たり前”なので眼科に馴染みがありません。模擬講義では、「目の健康を守るスペシャリスト、視能訓練士」の仕事をたくさん紹介します!