研究の向こうに未来が見える。

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診療放射線学科

研究の向こうに未来が見える。

教授

山口 弘次郎(ヤマグチ コウジロウ)

最終学歴 名古屋工業大学
学位 博士(工学)
保有資格 診療放射線技師
趣味 国内外旅行、ロッククライミング、アイスクライミング
愛読書 Magnetic Resonance Imaging、MRI Pulse Sequences
座右の銘 独創一理・師弟同行

MRI装置の
画質改善に
関する研究

研究をはじめたきっかけ

私は以前、東京の病院で診療放射線技師として働いていました。ちょうどその頃に、放射線を使用しない磁気共鳴画像法(MRI)装置が開発されました。そして、診療放射線技師の国家資格を活かして、MRI装置を開発・製造している企業に転職しました。その企業では、MRI装置の画質改善や臨床応用ソフトウェアの開発研究に携わりました。私は現在、大学で教育分野にも携わっていますが、そのような経歴と経緯があり、MRI装置の画質改善をテーマに研究を行っています。

研究内容

現在の医療において、各種検査機器による画像診断は非常に重要な項目です。その画像診断は、形態診断と機能診断に分類することができます。形態診断は、形の変化から正常・異常(疾患)を知ることができます。一方、機能診断は、形の変化が起こす前の状態を診断する必要があります。MRI装置は、放射線を使用せずに形態診断と機能診断の双方の画像診断を行うことが可能な画期的な画像診断装置です。私は、そのMRI装置を用いて、形態診断と機能診断それぞれの画像診断の質を向上するための研究・開発を行っています。

研究成果による貢献

MRI装置を使用した研究成果として、認知症疾患の患者さんの進行状況を長期的に把握し、進行に応じた治療ができるような画質の向上を目指すことができます。またそれだけでなく、MRI装置は心臓循環器領域の血流の動きを非侵襲的(痛みを伴わず)に画像化ができるので、心臓内部や大動脈の血流の動きを画像化することで治療や診断の効果を飛躍的に向上させることができます。

本研究の今後の展望

現在の日本では、後期高齢者数が増加し厚生労働省が認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)を展開しています。その新オレンジプランにおける認知症対策で重要な画像診断を行っているのも、MRI装置です。本研究を継続することで、この施策がさらに推進できると考えています。また、心臓循環器領域の診断は、一般的に痛みと危険を伴う検査が多いですが、MRI装置を用いることで痛みなく検査を行うことができます。心臓循環器領域の検査をより安心して受けることができるようにさらに研究を進めていきます。

高校生へメッセージ

模擬講義では、画像診断における形態診断と機能診断についての違いを説明させていただきます。また、放射線を使用しないMRI装置の特徴について、実際の装置を見ながら分かりやすく解説します。ぜひ、ご参加ください。