2026.04.15

「理学療法士と作業療法士の違い」と知っておきたい「もうひとつのリハビリ職」

リハビリ職を目指す高校生へ|リハビリの3職種をわかりやすく比較!

「理学療法士」と「作業療法士」の違いを徹底解説!&意外と知られていない「言語聴覚士」とは?

「できるようになった」を支援する、生きていく上で欠かせない身体の動きや、その人らしい生活を取り戻すやりがいのある、「リハビリの仕事」。
実は、リハビリをサポートするお仕事には大きく3つの専門職があります。

● 理学療法士(PT)
● 作業療法士(OT)
● 言語聴覚士(ST)

どれも人の回復や成長を支える仕事ですが、得意とする分野や関わり方が違うのが特徴です。

この記事では、それぞれの違いと魅力をわかりやすく紹介します!

① 理学療法士(PT)|“身体を動かすプロ”

得意分野:身体機能・予防・スポーツ・運動
仕事内容:「座る・立つ・歩く」といった基本動作の回復をサポートします。筋力トレーニングやストレッチ、歩行練習などを通して、健康増進、介護予防やスポーツ復帰も支援します。
やりがい:「歩けるようになった」「競技に復帰できた」など、成果が目に見える。スポーツ選手のケガ予防やパフォーマンス向上にも関われる。

▼こんな人に向いている!

・体を動かすことが好き
・スポーツに関わる仕事がしたい
・目に見える変化や成果にやりがいを感じる

② 作業療法士(OT)|“その人らしい生活を支えるプロ”

得意分野:日常動作・こころ・生活・趣味
仕事内容:「食事・着替え・遊び・仕事」など、日常生活に必要な作業のリハビリを行います。身体だけでなく、こころの回復や社会復帰の支援も重要な役割です。
やりがい:心と身体の両面から、「その人がその人らしい生活を送る」ための支援、「生きがい」を取り戻す手助けができる。

▼こんな人に向いている!

・人の気持ちに寄り添うのが得意
・生活や心理に興味がある
・一人ひとりに合わせて工夫するのが好き

③ 言語聴覚士(ST)|“ことばとコミュニケーションのプロ”

得意分野:子ども・ことば・聞こえ・食べる力
仕事内容:「話す・聞く・食べる」といった機能に課題のある人をサポートします。特に、言語発達に課題のある子どもの言葉の訓練や、コミュニケーション支援なども行います。
やりがい:「話せた」「伝わった」という瞬間に立ち会える。子どもの成長や保護者の悩みに寄り添い、力になれる。

▼こんな人に向いている!

・子どもと関わるのが好き
・人の話をじっくり聞ける
・コミュニケーションに興味がある

具体例で”違い”を整理してみよう!

◆Case1「家族が脳梗塞で倒れてしまった…」

ある日、家族が脳梗塞で倒れ、右半身が動かしにくくなってしまいました。何とか一命をとりとめたもの、入院から退院後も続いていく生活で「もう一度できるように」を目指すリハビリが始まります。

■ 理学療法士(PT)の関わり:「もう一度、歩けるように」

リハビリ初期は、ベッドから起き上がる練習からスタート。徐々に、立つ・バランスをとる・歩くといった練習を重ねていきます。平行棒を使った歩行練習や、筋力トレーニングを通して、少しずつ移動できる距離を伸ばしていきます。最初は立つことも難しかった患者さんが、「自分の足でまた歩けた、本当にありがとう」と笑顔を見せた瞬間。“できなかったことができるようになる変化”を、直接感じられます。

■ 作業療法士(OT)の関わり:「元の生活に、戻っていけるように」

体が動いてきたら、次は日常生活の練習へ。片手でも食事ができるように工夫したり、洋服のボタンの留め外しや着替えの練習、入浴や運転などさまざまな日常動作のリハビリを行います。「運転をして自分で買い物にも行けるんです。家族に迷惑かけずに自分でできることが、嬉しくて」。”その人がその人らしく生きていくための支援”で、日常生活を取り戻していく喜びを、一緒に感じられます。

■ 言語聴覚士(ST)の関わり:「想っていることを、伝えられるように」

脳梗塞の影響で、言葉が出にくくなったり、飲み込みが難しくなることもあります。発声練習や言葉のトレーニング、飲み込み(嚥下)の訓練を行い、コミュニケーションや食事を支えます。言葉がうまく出ず、もどかしそうにしていた患者さんと、その様子を不安がっていたご家族が「やっと伝わった、話せないことが本当にさみしかった」と涙を見せた瞬間。“想いが伝わる喜び”に立ち会える仕事です。

◆Case2「スポーツ選手が交通事故に遭ってしまった…」

大会を目前に控えたバスケットボール選手が、交通事故により足に大きなケガを負ってしまいました。手術後、「もう一度コートに立ちたい」という目標に向かってリハビリが始まります。

■ 理学療法士(PT)の関わり:「もう一度、走れるように」

まずはケガの回復段階に合わせて、関節の動きや筋力を取り戻すリハビリからスタート。徐々に体重をかける練習やバランストレーニング、ジャンプやダッシュなど、競技復帰に向けた動きへとステップアップしていきます。「もう一度、全力で走れるようになりたい」という想いに寄り添いながら、少しずつ“競技レベルの動き”を取り戻していきます。久しぶりにコートで軽く走れたとき、「またバスケができるかもしれない」と笑顔を見せた瞬間。“競技復帰への一歩”を支えられることが、大きなやりがいです。

■ 作業療法士(OT)の関わり:「競技と日常、どちらも取り戻せるように」

ケガの影響はプレーだけでなく、心の不調や日常生活にも及びます。練習施設での階段の上り下りや通学、荷物を持つ動作など、生活に必要な動きを安全に行えるように練習していきます。さらに、競技復帰を見据えて、シュート動作やボール操作などの“バスケ特有の動き”を取り入れたリハビリを行うこともあります。「自分の好きなバスケの動作のリハビリは、なんだか前向きに取り組める。またチームに戻れる実感が湧いてきた」そんな言葉が聞けたとき、“その人らしい日常と目標の両方を支えられること”にやりがいを感じられます。

■ 言語聴覚士(ST)の関わり:「チームで、もう一度つながれるように」

事故の状況によっては、脳への影響により注意力や判断力、コミュニケーションに課題が出ることもあります。会話のやりとりや状況判断のトレーニングを通して、チームプレーに必要な“伝える力・理解する力”の回復を支えます。また、ミーティングでの発言や、仲間とのコミュニケーションがスムーズに取れるようサポートすることも重要な役割です。「仲間とまた普通に話せるようになって、練習が楽しい」そう笑顔で話してくれた瞬間、“チームの中での居場所を取り戻す支援ができること”にやりがいを感じられます。

「3職種の連携と回復支援が、日常生活・競技生活など”その人らしい人生への復帰”を支える」

PT:動けるようにする→OT:生活できるようにする→ST:伝えられるようにする
それぞれの専門性が合わさることで、患者さんの「日常」と「生きがい」、「人生」を取り戻していきます。

共通点と違いを理解して、”自分に向いている仕事”を考えよう

3つのリハビリ職に共通しているのは、「できることを増やし、その人の可能性を広げる仕事」であること。

例えば…
スポーツや身体に関わりたい → 理学療法士
心や生活を支えたい → 作業療法士
子どもや言葉に関わりたい → 言語聴覚士

というように、自分の「好き」や「興味」に合わせて選んでみたり、

ケガの辛さを知っている→理学療法士
趣味や生きがいを大切にしている→作業療法士
コミュニケーションの不安に共感できる→言語聴覚士

というように、相手に寄り添う「目線」や「想い」を自分の中に見つけてみたり、
同じようで少しずつ違う”役割”と”やりがい”を、自分の”興味”や”想い”と照らし合わせて、進路を考えてみてください。

「誰かの役に立ちたい、誰かを支えられる人になりたい」そんな想いを持つあなたを待っている人がきっといます。

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