保健学専攻 義肢装具自立支援学分野

Field of Prosthetics & Orthotics and Assistive Technology

最先端の環境でエビデンスを追求

義肢装具自立支援学分野で目指す「自立支援」とは部分的な機能向上だけでなく、義肢装具や福祉機器を活用することで、全ての生活シーンにおいて自分自身で生活できるよう支援することを目標としています。本分野では、人間の身体についての科学的検証・分析を行うことができ、さらには研究成果を実際に義肢装具や福祉用具の製作、適合へと応用させることのできる人材や、医師や理学療法士、作業療法士等の他専門職種との連携により、対象者のQOLおよび自立支援を多面的に支援できる高度専門職の養成を目指します。

トピックス

3D技術を活用した義肢装具の製作と適合評価に関する研究

近年、国内外でも3Dスキャナや3Dプリンタ等の3D技術が普及しており、これらの最新技術を活用した義肢装具の製作に注目が集まっています。研究面においても、3D技術を活用した義肢装具の製作方法の確立、3D技術で製作された義肢装具の強度や安全性の検証、革新的な機能を備えた義肢装具の製品開発等について、世界中で研究活動が行われています。今後、3D技術を活用した義肢装具製作をさらに普及し発展させるためには、3D技術のメリットを科学的根拠に基づいて証明することが重要です。義肢装具自立支援分野では、これまでに「3Dプリンタで製作した下肢装具の強度評価」、「3D技術を活用した下腿義足ソケットの製作・適合」に関する研究に取り組み、国際学会においてそれらの成果を発表しています。また研究棟内には複数の3Dスキャナと3Dプリンタを完備しており、このような3D技術を活用した最先端研究を実施できる十分な環境が整っています。

研究内容を積極的に海外に向けて発信しています!

国際学会での研究成果の発表など、学会では英語でのコミュニケーションも必要です。そのため、研究能力とともに語学力の向上にも力を入れています。

特色

医学面および福祉用具・機器の専門性を重視

製作技能のみならず、他職種との連携を行うことができる人材を養成するため、基礎科目である解剖学・身体運動学・生体工学も重要視しています。また、義肢装具に加えて、広く福祉用具・福祉機器についての専門知識を習得できる科目を配置しています。

国内外の第一線で活躍する多彩な教授陣

多くの教員が海外での国際活動経験(留学・教育・NGO活動)があり、海外での活躍を希望する学生に適切なアドバイスができます。また、義肢装具分野で教科書として使用される書籍の執筆にも多くの教員が携わっており、当分野での最先端の技術と知識を学ぶことができます。

日本初!靴と歩行に関する科目を開講

義肢装具製作技能をベースに靴製作技能へと応用展開するため、全国の大学院に先駆けて「靴人間科学」の科目を開設しています。人間工学や解剖学に基づいた靴の構造・設計から科学的検証まで、靴と歩行について焦点をあて追究することを目的とします。

充実した施設設備

ドイツ製やオランダ製の最新鋭の工作機器を備え、機械の数、学生1人あたりの占有スペースの広さはいずれも世界トップクラス。安全性にも充分配慮しています。多面的に身体機能の解析を行える研究装置も多数備えており、幅広い実験・研究が可能です。

研究テーマ例

※テーマタイトルをクリックすると担当教員の教員紹介をご覧いただけます。


履修モデルと1週間のスケジュール

※ご自身の履修科目等により異なりますので、一例として参考にしてください

黒字
対面授業を表します。
赤字
メディア授業を表します。メディア授業には同時双方向型、オンデマンド型の形式があり、曜日時限が指定されている場合は、同時双方向または、同時双方向とオンデマンドとの組合わせで実施します。
オンデマンド型は、曜日時限の指定がないため自身のペースで進めることができます。
集中講義は、土日や夏休み、冬休みなどを利用して実施します。
緑字
自主的な研究活動を表します。所属する分野によって「ゼミ」や「勉強会」と称し、共同で研究活動を実施する場合もあります。個人で、あるいは他の研究生とともに、あるいは指導教員の指導の下で各自の研究を進めますので、曜日時限は各自の都合に合わせて設定します。(赤字はメディア利用を表します)

フルタイム院生の例

1年次前期

  1時限9:00~10:30 2時限10:40~12:10 3時限13:10~14:40 4時限14:50~16:20 5時限16:30~18:00 6時限18:10~19:40 7時限19:50~21:20
    研究    
             
研究 福祉機器学演習
    研究 勉強会
学内アルバイト(学習支援センター) 研究   義肢装具
自立支援学特論
    スポーツ      
集中講義 歩行分析学演習
オンデマンド型 保健・医療・福祉専門職教育論

1年次後期

  1時限9:00~10:30 2時限10:40~12:10 3時限13:10~14:40 4時限14:50~16:20 5時限16:30~18:00 6時限18:10~19:40 7時限19:50~21:20
    研究    
    研究    
学内アルバイト(学習支援センター)     義肢装具学演習
学内アルバイト(TA(学部授業補助)) 勉強会
学内アルバイト(学習支援センター) 研究    
             
集中講義 靴人間科学演習、保健・医療・福祉連携教育実践法
オンデマンド型  

2年次前期

  1時限9:00~10:30 2時限10:40~12:10 3時限13:10~14:40 4時限14:50~16:20 5時限16:30~18:00 6時限18:10~19:40 7時限19:50~21:20
研究    
    研究    
学内アルバイト(学習支援センター) 研究 勉強会
研究 勉強会
学内アルバイト(学習支援センター) 研究    
             
集中講義  
オンデマンド型  

2年次後期

  1時限9:00~10:30 2時限10:40~12:10 3時限13:10~14:40 4時限14:50~16:20 5時限16:30~18:00 6時限18:10~19:40 7時限19:50~21:20
研究    
    研究    
学内アルバイト(学習支援センター) 研究 勉強会
学内アルバイト(TA(学部授業補助)) 勉強会
学内アルバイト(学習支援センター) 研究    
             
集中講義  
オンデマンド型  

社会人院生の例

1年次前期

  1時限9:00~10:30 2時限10:40~12:10 3時限13:10~14:40 4時限14:50~16:20 5時限16:30~18:00 6時限18:10~19:40 7時限19:50~21:20
仕事   研究
仕事   研究
仕事 福祉機器学演習
仕事 勉強会
仕事   義肢装具
自立支援学特論
    スポーツ      
集中講義 歩行分析学演習
オンデマンド型 保健・医療・福祉専門職教育論

1年次後期

  1時限9:00~10:30 2時限10:40~12:10 3時限13:10~14:40 4時限14:50~16:20 5時限16:30~18:00 6時限18:10~19:40 7時限19:50~21:20
仕事   研究
仕事   研究
仕事 義肢装具学演習
仕事 勉強会
仕事   研究
    研究    
集中講義 靴人間科学演習、保健・医療・福祉連携教育実践法
オンデマンド型  

2年次前期

  1時限9:00~10:30 2時限10:40~12:10 3時限13:10~14:40 4時限14:50~16:20 5時限16:30~18:00 6時限18:10~19:40 7時限19:50~21:20
仕事   研究
仕事   研究
仕事 勉強会
仕事 勉強会
仕事   研究
    研究    
集中講義  
オンデマンド型  

2年次後期

  1時限9:00~10:30 2時限10:40~12:10 3時限13:10~14:40 4時限14:50~16:20 5時限16:30~18:00 6時限18:10~19:40 7時限19:50~21:20
仕事   研究
仕事   研究
仕事 勉強会
仕事 勉強会
仕事   研究
    研究    
集中講義  
オンデマンド型  

修了後の進路

  • 義肢装具室長
  •  リハビリテーションセンター義肢装具担当者
  •  更正相談所義肢装具判定担当
  •  研究開発部門研究職
  •  社内研修指導者
  •  大学教員
  • 専門学校教員
  •  企業内研究職
  •  公立研究機関研究職
  •  博士後期課程進学
  •  海外留学
  •  青年海外協力隊員

分野長メッセージ

社会人の学校 それが大学院です

阿部 薫保健学専攻長/義肢装具自立支援学分野長

学部教育では研究の第一段階として卒業研究を行いますが、専門研究者や高度専門職として十分なレベルに到達するとは言えないでしょう。

このため大学院では、さらに専門的な分野について追求し、学問の深淵を究めようとします。研究の動機は小さなひらめきからスタートすることが多いものです。しかしそれを科学的に証明することは困難を極めます。研究活動は独創力・企画力・実行力など総合的な力が試される場面でもあります。

また大学院は社会人の学校という面も持っています。学部からすぐ進学する人もいれば、専門家として自分の行ってきた実践活動をもとに学位論文としてまとめようとする人もいます。本分野の大学院生は新潟県内はもちろん、全国各地から通学し、さらに海外在住の人もいるため、それぞれの大学院生の環境を十分に考慮した研究指導を行っています。

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