青年海外協力隊等プログラム
Japan Overseas Cooperation Volunteers Program
青年海外協力隊等プログラム
独立行政法人国際協力機構(JICA)と本学大学院による東日本初の連携プログラムです。青年海外協力隊等のJICA海外協力隊(保健・医療・福祉・スポーツ関連の分野)派遣中のフィールドワークを大学院のフィールド実習とみなし、青年海外協力隊等に参加しながら、修士の学位取得も目指します。主に、国際協力の現場で培った知識と経験を基に、問題解決能力を高めて国際貢献を目指したい、もしくは派遣前に国際保健協力のスキルを向上させたい方等を対象としています。担当教員には国際貢献活動での経験が豊富な本学教員のほか、青年海外協力隊の経験者も迎え、現場で活かせる実践的な内容のプログラムです。

プログラムの特色
- 青年海外協力隊等として現地活動中も本研究科教員の指導を受け、帰国後に現地での体験、実践を通じて得られた気づき、課題等を課題研究としてまとめることで修士の学位も取得します。
- 青年海外協力隊等として赴任する前(後)に、開発途上国の保健課題に対する対策の計画・実施についての実践的な演習を行うことで、効果的な国際保健協力のスキルを向上させることができます。
- 在学生・修了生・協力隊経験者とのネットワークを作り、それを活かした演習を行うことで、赴任中の業務や派遣後の進路を考える上で、他者の経験を参考にすることができます。
- JICAと大学院が連携して教育カリキュラムを提供する、東日本初の大学院プログラムです。
人材養成
■目標とされる人材像
①国際機関、開発援助機関、国際協力NGOにおける保健・医療・福祉・スポーツ関連専門家
②国際協力の専門知識を兼ね備えた、保健・医療・福祉・スポーツ関連の大学等の教育研究者
③国際協力の専門知識を兼ね備えた、保健・医療・福祉・スポーツ関連の病院、施設、学校等の専門職
■修了時の到達レベル
①開発途上国の保健・医療・福祉・スポーツ関連の問題発見、問題に関わる要因の把握ができる。
②上記の問題解決法を多面的に提案し、優先順位付けができる。
③1つのプロジェクトを発展させるための方策を提案できる(政策提案、組織づくり、人材育成等)。
履修要件
- 青年海外協力隊等プログラムの必要修得単位数は30単位とし、そのうち課題研究4単位を必修とする。
- 青年海外協力隊等プログラムの指定科目である、修士課程共通科目国際保健医療学科目群の演習科目2科目8単位、実習科目1科目8単位を必修とする。
- 所属分野から特論科目1科目2単位以上、演習科目1科目4単位以上を履修するほか、修士課程共通科目の他の科目群の中から特論科目2科目4単位以上を履修しなければならない。
- 所属分野の特論科目、演習科目および修士課程共通科目のほかに、他の専攻および分野の特論科目を履修することができるが、演習科目は履修できない。なお、特論科目の履修は当該科目が開講されている場合に限る。
- 青年海外協力隊等プログラムの履修要件は次の表の通りである。
| 科目群・授業科目 | 履修年次 | 単位数 | 備考 | |||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 必修 | 選択 | |||||
| 修士課程共通科目 | 1・2 | 4 | 2科目4単位以上選択必修 | |||
| 共通科目 | 国際保健医療学 | 国際保健医療学演習Ⅰ | 1・2 | 4 | ||
| 国際保健医療学演習Ⅱ | 1・2 | 4 | ||||
| フィールド実習 | 1・2 | 8 | ||||
| 課題研究 (JICAプログラム) | 2 | 4 | ||||
| 所属分野科目 | 所属分野の特論 | 1・2 | 2 | |||
| 所属分野の演習 | 1・2 | 4 | ||||
| 履修単位合計 | – | 26 | 4 | 計30単位 | ||
■内容
国際保健医療学演習I(4単位60時間)
低中所得国の保健・医療・福祉・スポーツの課題や、協力隊等が任地で遭遇する国際協力の課題について、実際のケースをもとに解決策をディスカッションする。過去の履修者が取り組んだケースを基に、模擬的な追体験とディスカッションを通して、様々な課題への対応力を養う。
国際保健医療学演習II(4単位60時間)
地域・国際保健福祉学特殊講義の理解を深め、各自の研究にいかすための演習科目である。特に、先行研究のレビューをして研究計画をたてる力をつけることをめざす。保健医療学演習Ⅱは同じ派遣国において自身が担当した分野以外の領域で、その国の喫緊の課題が何かを探り、その解決法の体系化と、もし自身がJICA青年海外協力隊として求められてかかわるとしたらどういうかかわり方と成果が上がるかを研究レポートしてまとめ、その成果を新潟医療福祉学会のポスターとして発表する。
フィールド実習(8単位360時間)
青年海外協力隊等プログラムでは、修士課程に在籍しながら青年海外協力隊等の隊員として派遣国で活動する。派遣国での活動中に指導教員と連絡を取りながら、派遣国での活動の現場をフィールドとし、そこで実際に取り組む内容をテーマとし、派遣国の状況に応じた調査研究等を、原則として派遣期間中に実施する。その計画立案の段階から、現地のカウンターパートへの提案、派遣された組織の管理者からの研究倫理に関する許可取得、倫理審査申請、実施の段階の対象への説明と同意、取得したデータの管理と分析までの調査研究の流れの中で、派遣国の状況と自身の派遣期間との兼ね合いで、可能なところまでを指導教員からの遠隔での指導と支援を受けながら実施する。
課題研究(4単位60時間)
フィールド実習をもとに、特定の課題について論文にまとめる。
●任地の課題を明らかにする研究
●課題を解決するための研究
●国際協力プロジェクトの評価
●各自の専門能力を向上させるための取り組みのまとめ 等
課題研究テーマの実例
- 障がいのある子供の自立度とその介護者の健康状態・生活機能からみる介護負担との関係 -中米ニカラグアの北部市町村での調査-
- モンゴル国ドルノド県ヘルレン郡における障害のある子供の住環境と日常生活動作に関する訪問調査
- スペイン語圏諸国における慢性腰痛患者に対する自主練習メニューを用いた介入効果
- ベナン共和国A保健センターにおける母親学級導入と実践のプロセス -青年海外協力隊の活動を通した考察-
- 児童養護施設の実態に関する研究 -ウズベキスタンと日本の児童養護施設の比較から-
- サハラ以南アフリカにおける成人の身体活動の現状調査と運動習慣啓発への取り組み
- ミクロネシア連邦の小学生を対象とした伝統現地食の価値の見直しのための小規模学校介入の効果
- エジプトの障害者就労を取り巻く環境と実態の把握
- 中米ニカラグア共和国における障害児・者リハビリテーションの現状とチームアプローチ導入のための提案
- アフリカ南部マラウイ共和国の聴覚障害児に対する聴能評価法の開発
- 青年海外協力隊員の活動継続要因
OB Message
学んだことをリアルタイムで活かす

村山 潤
専攻・分野:保健学専攻 理学療法学分野
学年:2年
派遣年次:2023年度4次隊
派遣国:ボリビア
私は現在、ボリビア多民族国にある日系移住地「コロニア オキナワ」の診療所で理学療法士として働いています。主な業務は、地域に住む日系人やボリビア人を対象とした外来リハビリテーション、入院患者に対するリハビリテーションです。また、地域高齢者を対象としたデイサービスにも参加しており、運動指導を行なっています。
JICA海外協力隊の派遣が決まった際に、理学療法士としての知識や国際協力について理解を深めたいと思い、本学大学院の連携プログラムへの進学を決意しました。また、派遣期間中も先生方のサポートを受けつつ、さらに単位の取得ができるという点で、修士号を取得するために非常に効率の良いプログラムであると感じています。現時点では、先生方にご対応いただいて、授業もオンラインやオンデマンドで受講できています。また、このプログラムで必修となっている「国際保健医療学演習」では、情報収集の方法や収集した情報を統合する方法などを学んでおり、今後の活動に役立てることができると感じています。
本学大学院で学んだことをリアルタイムで任地に還元できるという環境に身を置いているので、派遣期間の2年間は、積極的に学び、得た知識を活用することを心がけたいと思います。また、帰国後は、隊員としての経験と、本学大学院で学んだ専門性を活かして、国際協力や国際保健に携わっていきたいと思っています。


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