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保健学専攻理学療法学分野
脳・運動機能から地域活動、高度専門技術まで、幅広い領域での研究活動

理学療法学分野では、各種疾患に起因する身体機能障害に対する病態生理の解明、臨床的評価方法、障害予防・改善のための研究・教育を行います。
基礎理学療法においては、運動-感覚系や運動学的解析方法を駆使して身体機能障害に対する新たな治療法(理学療法)の開発を行い、その成果を社会に還元します。
そして、国際生活機能分類(ICF)・日常生活活動(ADL)・生活の質(QOL)に結びつく科学的方法論を探求します。また、臨床理学療法・地域理学療法をコーディネートする高度専門職業人の育成します。

トピックス
2023年4月に「リハビリテーション栄養コース」を開設いたします!

新潟医療福祉大学大学院保健学専攻理学療法学分野では、高度専門職業人育成コースとして、2023年度に「リハビリテーション栄養コース」を開設いたします。
「リハビリテーション栄養コース」についてはこちらをご覧ください。

運動機能医科学研究所について

運動機能医科学研究所には、異なる分野のプロフェッショナルな研究員と大学院生が所属しており、理学療法学分野の教員、院生が最も多く所属しています。ヒトの感覚機能、運動機能および運動器障害に関する研究を領域としています。本研究所は障害予防と最良の治療法を開発することを目指し、これまで数多くの研究成果を挙げています。

昨年度受理された大学院生の論文

神経生理の領域
・Ikarashi H, Otsuru N, Yokota H, Nagasaka K, Igarashi K, Miyaguchi S, Onishi H. Influence of Catechol-O-Methyltransferas Gene Polymorphism on the Correlation between Alexithymia and Hypervigilance to Pain. Int J Environ Res Public Health. 2021.
バイオメカニクスの領域
・Inai T, Takabayashi T, Edama M, Kubo M. Effects of step length and cadence on hip moment impulse in the frontal plane during the stance phase. Peer j. 2021

定期的なリサーチミーティング

本研究所では毎週定期的にリサーチミーティングを行っています。異なる分野の研究員(理学療法、作業療法、健康スポーツ分野)と大学院生が“クロストーク”し、学際的に活発なディスカッションを行っています。このディスカッションにより研究をさらにブラッシュアップし、よりよい研究成果を対外的に発表しています。

Impact factorの推移

本研究所は2011年度の開設以降、研究成果を精力的に発表しています。Impact factorの合計値は2019年度 101.91、2020年度 157.8、2021年度 156.1と、全国的にみてもトップレベルの研究成果を挙げています。さらには、所属する研究員だけでなく大学院生が執筆した論文も国際誌に多数掲載されています。

8つのLab

理学療法学分野の教員は、その専門性に応じて作られたLABのメンバーになっています。大学院生は指導教員を選び、さらにLABのメンバーになることで、指導教員との対話に加えLAB内での勉強会や研究活動に参加することができ、より広い視野から知識・技能を身につけることができます。またLAB間では情報交換・技能共有も必要に応じて行われます。

Pain LAB 肩こり・腰痛や運動後の筋肉痛などの身近な痛みから、線維筋痛症や不活動にともなう慢性難治性疼痛に至るまで、罹患者が多く医学的に重要な運動器の痛みに焦点を当てた研究。
運動生理LAB 呼気ガス分析装置や近赤外線脳機能イメージング装置などを用いて生体反応を捉え、理学療法の効果やリスク管理に寄与する研究。
ヘルスプロモーションLAB 地域や職域における慢性運動器痛(腰痛、膝痛)予防、転倒・骨折、ロコモティブ症候群予防の研究、発展途上国での地域理学療法についての研究。
神経生理LAB 運動、感覚、バランスに関して脳の神経活動を記録する装置(脳波計、脳磁計)、脳を磁気および電気で刺激する装置(経頭蓋磁気および電気刺激)を用いた研究。
バイオメカニクスLAB 三次元動作解析装置や床反力計、筋電図を用いてヒトの身体運動学・運動力学、運動制御方法、運動学習、運動の仕組みを明らかにする研究。
スポーツ医科学LAB 本学強化指定クラブ選手へのサポートやスポーツ障害調査、傷害発生メカニズム解明や治療・予防法についての動作解析、人体解剖を通した研究。
応用理学療法LAB 整形外科疾患などの運動器に対する理学療法の効果判定や新しい筋力トレーニング、バランストレーニングなどの介入方法や呼吸理学療法介入の研究。
神経・筋・骨組織LAB 動物実験、顕微鏡を用いた筋・脳・骨組織の細胞観察やタンパク・遺伝子解析を行い、物理的刺激による生体反応メカニズムを明らかにする研究。
研究テーマ例

※テーマタイトルをクリックすると担当教員の教員紹介をご覧いただけます。

履修モデルと1週間のスケジュール

※ご自身の履修科目等により異なりますので、一例として参考にしてください

黒字
対面授業を表します。
赤字
メディア授業を表します。メディア授業には同時双方向型、オンデマンド型の形式があり、曜日時限が指定されている場合は、同時双方向または、同時双方向とオンデマンドとの組合わせで実施します。
オンデマンド型は、曜日時限の指定がないため自身のペースで進めることができます。
集中講義は、土日や夏休み、冬休みなどを利用して実施します。
緑字
自主的な研究活動を表します。所属する分野によって「ゼミ」や「勉強会」と称し、共同で研究活動を実施する場合もあります。個人で、あるいは他の研究生とともに、あるいは指導教員の指導の下で各自の研究を進めますので、曜日時限は各自の都合に合わせて設定します。
フルタイム院生の例
1年次前期
  1時限9:00~10:30 2時限10:40~12:10 3時限13:10~14:40 4時限14:50~16:20 5時限16:30~18:00 6時限18:10~19:40 7時限19:50~21:20
研究   勉強会 応用機能解剖学
特論
 
研究     部活動
学内アルバイト(学習支援センター)       勉強会  
  ゼミ 学内アルバイト(学習支援センター)     アカデミック
・スキルズ
学内アルバイト(RA(研究補助))     自然科学系
研究方法論
理学療法学特論
アルバイト    
集中講義  
オンデマンド型 保健・医療・福祉専門職教育論
1年次後期
  1時限9:00~10:30 2時限10:40~12:10 3時限13:10~14:40 4時限14:50~16:20 5時限16:30~18:00 6時限18:10~19:40 7時限19:50~21:20
研究   勉強会    
学内アルバイト(学習支援センター)       理学療法学演習
研究        
  ゼミ 学内アルバイト
(TA(学部授業補助))
  部活動
学内アルバイト(RA(研究補助))   勉強会 運動機能解析学演習
アルバイト    
集中講義  
オンデマンド型 スポーツ医学特論、健康運動処方特論
2年次前期
  1時限9:00~10:30 2時限10:40~12:10 3時限13:10~14:40 4時限14:50~16:20 5時限16:30~18:00 6時限18:10~19:40 7時限19:50~21:20
研究   勉強会    
研究        
    学内アルバイト(学習支援センター)   勉強会  
  ゼミ 学内アルバイト(学習支援センター)   部活動
学内アルバイト(RA(研究補助))        
アルバイト    
集中講義  
オンデマンド型  
2年次後期
  1時限9:00~10:30 2時限10:40~12:10 3時限13:10~14:40 4時限14:50~16:20 5時限16:30~18:00 6時限18:10~19:40 7時限19:50~21:20
研究   勉強会    
研究        
    学内アルバイト(学習支援センター)      
  ゼミ 学内アルバイト
(TA(学部授業補助))
  部活動
学内アルバイト(RA(研究補助))     勉強会  
アルバイト    
集中講義  
オンデマンド型  
社会人院生の例
1年次前期
  1時限9:00~10:30 2時限10:40~12:10 3時限13:10~14:40 4時限14:50~16:20 5時限16:30~18:00 6時限18:10~19:40 7時限19:50~21:20
仕事    
仕事 介護特論Ⅰ  
仕事   勉強会
仕事   アカデミック
・スキルズ
仕事 自然科学系
研究方法論
理学療法学特論
    研究    
集中講義  
オンデマンド型 疫学の基礎と応用、統計解析評価学特論、保健・医療・福祉専門職教育論
1年次後期
  1時限9:00~10:30 2時限10:40~12:10 3時限13:10~14:40 4時限14:50~16:20 5時限16:30~18:00 6時限18:10~19:40 7時限19:50~21:20
仕事    
仕事 医療経営管理学
特論
日本の保健・
医療・福祉制度
と現状特論
仕事   勉強会
仕事    
仕事 運動機能解析学演習
研究    
集中講義  
オンデマンド型  
2年次前期
  1時限9:00~10:30 2時限10:40~12:10 3時限13:10~14:40 4時限14:50~16:20 5時限16:30~18:00 6時限18:10~19:40 7時限19:50~21:20
仕事 研究
仕事    
仕事 勉強会  
仕事    
仕事 研究
研究    
集中講義  
オンデマンド型  
2年次後期
  1時限9:00~10:30 2時限10:40~12:10 3時限13:10~14:40 4時限14:50~16:20 5時限16:30~18:00 6時限18:10~19:40 7時限19:50~21:20
仕事 研究
仕事    
仕事 勉強会  
仕事    
仕事 研究
研究    
集中講義  
オンデマンド型  
修了後の進路
  • リハビリテーション科主任、技師長
  • 臨床実習指導者
  • 新人教育担当者
  • 行政、保健業務での企画・運営担当
  • 福祉用具機器の開発担当
  • スポーツメーカー関係の研究部門
  • 大学教員・教育スタッフ
  • 専門職養成校教員
  • 博士後期課程進学
  • 海外大学院進学

分野長メッセージ

「より広く、より高く」をめざす専門家になるために

久保 雅義保健学専攻 理学療法学分野長

理学療法の対象者は、その能力・希望、取り巻く環境・使えるリソースにおいてすべて違っています。それぞれの対象者にピタッとあわせたサービスをデザインし提供することで理学療法はその最大の効果をあげられます。理学療法学分野の高度専門職業人プログラムでは、臨床徒手理学療法コース、急性期理学療法コースに加え、リハビリテーション栄養コースがあらたにスタートしました。修了者には治療の場面での指導的立場になることを期待しています。

さらに、理学療法自体を前に進めるには、絶えざる研究活動とそれにより得られた知識・経験の共有が必要です。「何がわかったのか」を説得力をもって世界に伝えるためには、きちんとした手順を踏まえなければなりません。理学療法学分野の各LABで、日常の疑問を研究課題へと昇華させ、さらに得られた結果を世界に発信していく過程を経験することにより、修了者には理学療法を支える科学の実践者となることを期待しています。