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保健学専攻作業療法学分野
作業療法の新時代を切り拓く

作業療法学は、心身に障害を負った人々の作業機能回復のために、対象者のニーズに沿った諸活動を用いて治療・指導・援助を行う実践科学です。

作業療法学分野では、心身機能障害によって引き起こされる作業機能障害に対する評価と治療のための基礎および臨床研究と教育を行い、心身機能・活動・社会的側面から評価・治療・指導・援助できる高度専門職を育成します。さらに作業療法士養成教育を担当する優秀な教員を育成し、社会に還元します。

トピックス
モンゴルにおける障害児を対象としたフィールド調査の実践

JICA青年海外協力隊等プログラムに在籍中の松尾みきさんは、2015年1月から青年海外協力隊の一員としてモンゴルのNGOで障害児を対象とした活動をしています。現在は個々の対象児の発達段階に合わせたアプローチと、ご家族へのホームプログラムの指導を病院や施設で実施しています。また、モンゴルの居住空間や生活習慣、そして障害児の実態を理解するため、訪問によるフィールド調査を現地の人々と共に行っています。

「食事の食べ方、トイレの仕方、清潔の保ち方、外出や就学に必要な能力など、日本で当たり前だと思っていた作業の方法や習慣そして考え方は、当たり前ではなかったと改めて感じています。ボランティアとはいえ、できることよりもむしろ教えられることの方が多いと実感する毎日です。

本大学院のJICA連携青年海外協力隊等プログラムに在籍して、研究の手法、演習などの知識をもって派遣に臨むことができたことは、モンゴルでの活動に非常に役立っています。派遣期間中も指導教員の指導を受けながら研究や活動を行えることは、作業療法の普及していない国で活動を進めるにあたって心強く思います。言葉の壁や生活習慣、考え方などの違いに苦労することもありますが、2年間の任期を通して現地の人と共にモンゴルでの障害児の課題やニーズが探っていけるような研究ができればと考えています。」(松尾さん)

特色
科学的検証能力の育成と作業療法教育法の習得 現在、作業療法領域においては,科学的根拠に基づいた作業療法技術を開発、実践し、その有用性を証明することが求められています。これに伴い、作業療法の発展に貢献できる人材を育成できる優れた教育者も求められています。作業療法学分野では、このような時代の要請に応えるために、各領域の専門家により作業機能を効果的かつ科学的に検証する知識・技術を養います。また、作業療法教育に関する知識を習得します。
幅広い専門領域で研究 作業療法学分野では、基礎および臨床系の両面から研究を行っています。基礎系研究では、筋電図計測システム、誘発電位解析システム、動作分析装置、磁気刺激装置、マルチチャンネル酸素モニタなどを用い、運動生理学と脳科学分野の研究を中心に行っています。臨床系では手外科学、高次脳機能学、内部障害学、ADL、運動学習に関する研究を行っています。
各領域の専門家による教育 作業療法学分野の教員スタッフは、ハンドセラピィ、高次脳機能障害学、内部障害学、感覚統合、ADLなど、各学会の牽引者として活躍しております。これらの専門家による専門教育により、将来各領域を担うスペシャリストを育成します。
修了後の進路・目指す将来像
  • 病院、施設等における専門作業療法士
    (専門作業療法士とは、特定の専門分野において高度かつ専門的な実践能力を有する作業療法士に対して、日本作業療法士協会が認定する資格をいう)
  • 大学、短期大学、専門学校等の作業療法士養成校における教員
  • 大学、研究所、企業等の研究施設における研究者
  • 大学院博士後期課程進学

分野長メッセージ

それぞれの専門性を追求し、作業療法の発展に貢献しませんか

能登 真一保健学専攻 作業療法学分野長

作業療法は「サイエンス」と「アート」が融合した療法と言われています。療法とは医療・医学が土台でなければなりませんから、「アート」の部分を大切にしながら、「サイエンス」の部分を追及していく療法と言えるのかもしれません。医学や医療は常に進歩していくわけですから、作業療法自身も発展することが求められています。

一方で、作業療法士が6万人を超えた今、対象者や組織にとって必要な人材は、ジェネラリストでありながら確固とした専門性を兼ね備えたその道のスペシャリストです。作業療法士として対象者に少しでも効果的なプログラムを提供するために、科学的研究を通してその道のスペシャリストを目指してみませんか。

本分野では作業療法の様々な分野のスペシャリストを揃えていますから、科学的研究を進めるための基礎知識を身に付けながら、専門テーマについての研究を安心して進めることができます。まずはお気軽に門をたたいてください。