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【理学療法学科・運動機能医科学研究所】中村雅俊講師(理学療法学科、運動機能解析・アスリートサポートLab、運動機能医科学研究所)らの研究論文が学会誌に掲載決定!

理学療法学科の中村雅俊らのストレッチングの方法に関する研究論文が日本理学療法士協会の学術誌である「理学療法学」に掲載されました。研究概要は以下の通りです。

タイトル:
代表的な大腿二頭筋に対するストレッチングの方法の効果の違いはある?
―肉離れが良く発生する大腿二頭筋を効果的に伸ばす方法はあるのか?―

研究内容の概要:
肉離れの好発部位である大腿二頭筋に対するストレッチング法として、①膝関節伸展位から股関節を屈曲する方法と②股関節を先に屈曲した状態から膝を伸展させる方法が臨床現場やスポーツ現場で用いられることが多いです(図1)。しかし、これらのストレッチングが大腿二頭筋を伸ばすことが出来るのか?ということや、伸ばすことが出来るのであれば、筋肉のどの部分を伸ばすことが出来るのか?ということがわかっていませんでした。そこで本研究では、超音波診断装置に搭載されているせん断波エラストグラフィー機能を用いて検討した結果、2つのストレッチング法は大腿二頭筋を伸ばすのに有効なストレッチング方法であり、どちらのストレッチング法とも筋肉を均等に伸ばすことが出来るストレッチング法であることがわかりました。なお、本研究結果は、「理学療法学」に掲載予定です。

【図1】研究で使用したストレッチングの方法です。
http://www.nuhw.ac.jp/topics/news/20170215-1.pdf (81.3KB)
上段が膝関節を伸展して(伸ばして) から股関節を屈曲する方法。
下段は股関節を屈曲して(まげて)から膝関節を伸展する方法。
現場で使用する機会が多いと考えられる2種類の方法の比較を行いました。

研究者からのコメント:
肉離れはスポーツ傷害の中でも多い傷害の一つで、特に太ももの裏側の筋肉であるハムストリングスを構成する筋肉の大腿二頭筋の起始部(お尻に近い方)に生じることが報告されています。この予防法および治療法として使われているストレッチング法の検証を行いました。この研究で分かったことは、①2種類のストレッチング法は共に大腿二頭筋を伸ばすのに有効、②2種類とも大腿二頭筋を均等に伸ばすことが出来る、③この2つのストレッチング法に違いはない、ということです。この結果より、大腿二頭筋の肉離れで苦しむ選手が減ることや、肉離れ後のリハビリテーションに応用することができることが期待されます。

本研究成果のポイント:
①臨床現場およびスポーツ現場で用いられることが多いストレッチング法を用いている点(図1)
②筋肉に加わる張力を推定することが出来るせん断波エラストグラフィー機能を使っている点(図2)

【図2】せん断波エラストグラフィーによる超音波画像です。
http://www.nuhw.ac.jp/topics/news/20170215-2.pdf (121KB)
筋肉はストレッチングされると硬くなる性質を用いてストレッチングによりどの場所が硬くなるかを研究にしています。

原著論文情報:
中村雅俊、池添冬芽、西下智、梅原潤、市橋則明.ストレッチング方法の違いにより大腿二頭筋の伸長部位を変化させることができるか?―せん断波エラストグラフィー機能を用いた検討―. 理学療法学.

用語説明:せん断波エラストグラフィー機能について(図2)
組織に伝わるせん断波の速度を測定することで筋の硬さである弾性率を算出します。筋肉が引っ張られると硬くなるように、弾性率を算出することで、筋肉がどれぐらい引っ張られたかを測定しています。

>>運動機能医科学研究所の詳細はこちら
http://www.ihmms.jp/

>>理学療法学科の詳細はこちら
http://www.nuhw.ac.jp/faculty/medical/pt/

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