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健康科学専攻健康栄養学分野
食と栄養を通じて、生活の質を向上させる

健康栄養学分野では、食と運動を通した健康の保持・増進、疾病の治療・重症化予防に関する研究、おいしさを追求した介護食、食事の栄養分析等に関する研究などを行っています。
修士課程の履修コースは、「修士論文コース」と「臨床栄養専門コース」の2つに分かれていますが、あらたに「スポーツ栄養学コース」がスタートします。いずれのコースも修士(健康科学)を取得することができます。

トピックス
2023年4月に「スポーツ栄養学コース」を開設いたします!

2023年4月新潟医療福祉大学大学院健康科学専攻に、栄養学とスポーツ科学を繋ぐ次世代QOLサポーターを育成する「スポーツ栄養学コース」を開設いたします。
「スポーツ栄養学コース」についてはこちらをご覧ください。

大学院での学びについて~修了生の声~
ベトナムでの学校給食プロジェクト

齊藤公二さん(健康科学専攻 健康栄養学分野 2021年度修了)

私は栄養教諭として働きながら2020年から2年間大学院で学びました。

栄養教諭は、給食管理や食育指導、個別的な対応指導等、様々な業務がありますが、それらのアウトカムの評価を確実にできる栄養教諭は、全国的にも稀です。そこで私は、栄養教諭としての資質を向上させるため、進学を決めました。

在学中は「中学生における食事多様性とQOL及び体力の関連」をテーマに研究を行いました。自身が勤務する学校の生徒を対象に行ったことから、研究自体が食育のツールとなるとともに、生徒の1日の食事の実態を把握することができ、研究としても、仕事としても意味のあるものとなりました。今後はこれらの研究の学会発表や論文投稿を行う予定です。

大学院は、職場だけでは身につけることができない高度な知識・スキルを得られる場所であることはもちろん、様々な分野の方との交流があることから、新たな視点で自分の仕事を見直すことができます。さらに、現役の栄養教諭だからこそできる(現場を持っている管理栄養士だからできる)研究が多くあると感じています。

今後も社会における栄養教諭の価値を高められるよう、研究を続けていきます。

特色
修士論文コース 本コースは研究中心のコースです。食や健康に関連した研究分野は実に幅広く、基礎から臨床、応用にわたり様々な研究があります。研究では、あるテーマについて、計画、実施、結果に対する考察(評価)を行うことが必要です。学部教育でも卒業研究を行いますが、大学院ではそれをさらに深く追究します。例えば、管理栄養士の職場においても業務の計画、実施、評価がきちんとできることが求められています。研究を遂行することを通し、このような能力を身につけることを目的とし、さらに、研究者や高度専門職者の育成を目指しています。また、臨床栄養専門コースで開設されている臨床栄養学に特化した講義も受講可能で、管理栄養士としてのより深い専門知識を学ぶこともできます。本コースは管理栄養士に限らず、他分野を学んだ方や留学生にも広く門戸を開いています。
臨床栄養専門コース カリキュラムは、臨床栄養に関する高度な知識と技術を修得することを目的に、各種疾患別の栄養治療ならびに栄養管理、摂食・嚥下機能障害者に対する栄養サポートに関する講義や、病態栄養専門師、糖尿病療養指導士、日本臨床栄養代謝学会栄養サポートチーム専門療法士の資格取得を念頭においた症例レポートの作成演習、OSCE(客観的臨床能力の養成)演習などを配置しています。臨床現場の第一線で活躍している医師(臨床教授)、管理栄養士、言語聴覚士などから直接指導を受けることができます。
2022年度臨床教授・客員教授
小山 諭先生 新潟大学医学部保健学科 教授
大塚 英明先生 五泉中央病院 循環器内科部長
柄澤 良先生 豊栄病院 副院長
八幡 和明先生 厚生連長岡中央綜合病院 副院長
坂井 邦彦先生 新潟臨港病院 内科部長
本コースでは、高度先進医療を実施している病院でのインターンシップ(管理栄養士として医療施設や福祉施設に勤務している方は、各人の職場における活動で代替可)と課題研究を設けています。
履修モデルと1週間のスケジュール

※ご自身の履修科目等により異なりますので、一例として参考にしてください

黒字
対面授業を表します。
赤字
メディア授業を表します。メディア授業には同時双方向型、オンデマンド型の形式があり、曜日時限が指定されている場合は、同時双方向または、同時双方向とオンデマンドとの組合わせで実施します。
オンデマンド型は、曜日時限の指定がないため自身のペースで進めることができます。
集中講義は、土日や夏休み、冬休みなどを利用して実施します。
緑字
自主的な研究活動を表します。所属する分野によって「ゼミ」や「勉強会」と称し、共同で研究活動を実施する場合もあります。個人で、あるいは他の研究生とともに、あるいは指導教員の指導の下で各自の研究を進めますので、曜日時限は各自の都合に合わせて設定します。
フルタイム院生の例
1年次前期
  1時限9:00~10:30 2時限10:40~12:10 3時限13:10~14:40 4時限14:50~16:20 5時限16:30~18:00 6時限18:10~19:40 7時限19:50~21:20
研究       メンタルヘルス/
カウンセリング
特論
 
  研究     社会調査法
          健康栄養学特論 アルバイト
研究       アカデミック
・スキルズ
    勉強   勉強
    スポーツ   アルバイト
集中講義  
オンデマンド型  
1年次後期
  1時限9:00~10:30 2時限10:40~12:10 3時限13:10~14:40 4時限14:50~16:20 5時限16:30~18:00 6時限18:10~19:40 7時限19:50~21:20
  学内アルバイト(学習支援センター) 研究   アルバイト
          健康増進学演習
  学内アルバイト(学習支援センター) 研究   アルバイト
  研究   アルバイト
    勉強   勉強
            アルバイト
集中講義 臨床栄養学特論Ⅰ~Ⅲ
オンデマンド型  
2年次前期
  1時限9:00~10:30 2時限10:40~12:10 3時限13:10~14:40 4時限14:50~16:20 5時限16:30~18:00 6時限18:10~19:40 7時限19:50~21:20
論文検索   勉強 アルバイト
論文検索 勉強 指導教員とのディスカッション 勉強会(隔週)  
論文検索   勉強 アルバイト
ゼミ指導補助 勉強 資料等準備   勉強会(隔週)  
論文検索 指導教員とのディスカッション   アルバイト
    実験・分析(不定期)    
集中講義  
オンデマンド型  
2年次後期
  1時限9:00~10:30 2時限10:40~12:10 3時限13:10~14:40 4時限14:50~16:20 5時限16:30~18:00 6時限18:10~19:40 7時限19:50~21:20
論文検索 学内アルバイト(TA(学部授業補助)) アルバイト
論文検索 指導教員とのディスカッション 勉強会(隔週)  
論文検索   勉強 アルバイト
ゼミ指導補助 勉強 資料等準備   勉強会(隔週)  
論文検索   勉強 アルバイト
    実験・分析(不定期)    
集中講義  
オンデマンド型  
社会人院生の例
1年次前期
  1時限9:00~10:30 2時限10:40~12:10 3時限13:10~14:40 4時限14:50~16:20 5時限16:30~18:00 6時限18:10~19:40 7時限19:50~21:20
仕事 メンタルヘルス/
カウンセリング
特論
 
仕事   社会調査法
仕事 健康栄養学特論  
仕事 自然科学系
研究方法論
アカデミック
・スキルズ
仕事    
仕事 研究 レポート・資料作成
集中講義  
オンデマンド型 疫学の基礎と応用
1年次後期
  1時限9:00~10:30 2時限10:40~12:10 3時限13:10~14:40 4時限14:50~16:20 5時限16:30~18:00 6時限18:10~19:40 7時限19:50~21:20
仕事    
仕事 健康増進学演習
仕事    
仕事    
仕事    
仕事          
集中講義 臨床栄養学特論Ⅰ~Ⅲ
オンデマンド型  
2年次前期
  1時限9:00~10:30 2時限10:40~12:10 3時限13:10~14:40 4時限14:50~16:20 5時限16:30~18:00 6時限18:10~19:40 7時限19:50~21:20
仕事  
仕事(週2日程度は職場で研究活動)  
研究(通学は週1回~月1回程度)
仕事(週2日程度は職場で研究活動)  
仕事  
仕事          
集中講義  
オンデマンド型  
2年次後期
  1時限9:00~10:30 2時限10:40~12:10 3時限13:10~14:40 4時限14:50~16:20 5時限16:30~18:00 6時限18:10~19:40 7時限19:50~21:20
仕事 研究(論文の執筆)
仕事  
仕事 研究(論文の執筆)
仕事  
研究(通学は週1回~月1回程度)
仕事 研究(論文の執筆)  
集中講義  
オンデマンド型  
修了後の進路
  • 病院管理栄養士(チーム医療への参画)
  • 老人福祉施設管理栄養士(栄養ケア・マネジメントの実施)
  • 病院栄養管理部門のリーダー
  • 病院給食管理部門のリーダー
  • 厚生労働省等の国の栄養行政をおこなう技官
  • 都道府県・保健所の栄養行政のリーダー
  • 市町村健康増進部門、福祉部門、教育委員会等の栄養行政のリーダー
  • 食品系企業研究部門研究員
  • 食品系企業商品開発部門研究員
  • 小中学校栄養教諭
  • 栄養士養成専門学校教員
  • 栄養士養成大学・短大教員
  • 管理栄養士養成大学教員
  • 研究所研究員
  • 博士後期課程進学

分野長メッセージ

今、気になっている疑問を大学院で研究してみませんか?

稲葉 洋美健康科学専攻 健康栄養学分野長

私たちは誕生した瞬間から命が尽きるまで身体の外からエネルギーと栄養素を摂取し続けないと生きていけません。また、健康に過ごしていくことが望まれています。食と健康を取り巻く課題は日々刻々と変化し、世界では食料分配の偏りによる飢餓と食品ロスの問題、食品ロスの増加が地球環境への負荷を増大させることが問題視されています。国内においては子どもの貧困、若年女性のやせ、成人の肥満・生活習慣病、高齢者の低栄養など全てのライフステージにおいて課題を抱えています。

ひとが生活している場所には健康と栄養に関する課題が一緒に存在するでしょう。健康栄養学分野は、管理栄養士職に限らず、運動、血液、痛みなど生理学・生化学を専門とする多様な教員で構成されています。問題を解決してみたい、学問を楽しみたい方をお待ちしています。